2018-01-01から1年間の記事一覧
サクラはぱっと咲いてぱっと散る、というイメージがあるが、サクラのさく季節は思いがけず長い。 秋に咲く十月桜(ジュウガツザクラ)は別としても、2月に咲きはじめる寒桜(カンザクラ)から始まり、3月河津桜(カワズザクラ)、4月に染井吉野(ソメイヨシ…
日曜日、よく通りかかるお寺の門の奥に、風情のある枝垂桜(しだれざくら)をみつけ、初めて中に入ってみました。東京の真ん中とは思えないような雰囲気です。しだれ桜には新宿御苑のように、ソメイヨシノよりも早く咲く種類もありますが、おおむね一拍遅れ…
アトリエで缶をあけた瞬間、その迫力に「うわ、すごい」と歓声が漏れる。 最近では缶入りのおせんべいというと、小分けの個包装になっているものを想像するが、素のまま(という表現がいいのかどうか)ののりせんべいが、いきなり缶に詰め詰めしてあった。 …
母の使いで、銀座に来ています。和光に時計を預けて待つ間、銀座鳩居堂(きゅうきょどう)にお線香を買いにきました。お店の前にお釈迦様が鎮座(ちんざ)されていたので、甘茶をかけてお祈りしました。今日はここへ来る前にも、近所のお寺を通りかかり、そ…
エニシダ(金雀枝)、ジュネ(Genet)、またはブルーム(Broom) エニシダの香気成分 朝、アトリエの階段を上がると、リナロールや、ローズPとかゲラニオールと言ったさわやかなフローラルグリーンの香りに迎えられる。 数日前にエニシダの鉢を買ってきて、…
「ラ コゼット パフュメ(La causette parfumée)」は、フランス語で「香りのおしゃべり」という意味。 今回はご縁が繋がり、香水サロン スティル エ パルファン主宰 地引 由美さんが主催する「第12回 香りのおしゃべり会」の講師としてお招きいただきました。…
この1週間は通勤の道順を少し変えて、ソメイヨシノを満喫しています。 スペイン坂を横目に、泉通りを歩いて10分ほどのさくら並木がつづくこの道は、人がまばらで静か。週半ばに一気に満開となり、穏やかな風に花びらがひらひらと髪に落ちてきました。 あんな…
日曜日、待ち合わせまで時間があったので、恵比寿のアトレで文庫本を買った。 レジで、「カバーおかけしますか?」と尋ねられたのでお願いすると、「何色にされますか?」と、こんどは10色ほどの小さな色見本を見せられた。 一瞬、なんのことだかわからなく…
たぶん、この桜は陽光(ヨウコウ・Cerasus 'Yoko')。ソメイヨシノよりも少し早く咲き始めました。 地下鉄「六本木一丁目駅」からアトリエまで歩く道、グランドタワーの横に、「なだれ坂」という坂があります。 あっと気が付いたら濃いめのピンクの桜並木が…
3月24日はパルファンサトリの会社創立記念日。2009年に株式会社を設立して10期目になった。スタッフたちと、10歳のお誕生日を祝う。おめでとう、パルファンサトリ。ありがとう、みんな!ここまで続けてこれたことがとても幸せ。
このスイートピーはエンドウマメや原種に近い。園芸種に比べて花びらがシンプルで小ぶりである。香りは強い。少ししつこいほどのグリーンハニー。 スイートピーは、つまりスイート(甘い)なピー(豆)、マメ科の花。麝香豌豆(じゃこうえんどう)という漢名…
ヘリオトロープの花 春の花 濃い紫のヘリオトロープ。通勤途中に通りかかる植え込みには、春の草花が次々と咲いている。 少し前にはラッパスイセン、クリスマスローズ、パンジーなどだったのが、最近ヘリオトロープとミヤコワスレのようなブルーの菊が仲間入…
山茱萸,さんしゅゆは,「はるこがねばな」ともいうらしい。ひとつずつは地味な花であるが、まだ緑も少ない野にふんわりと明るい黄色が花開くと、いよいよの春に心が弾む。 この時期は春の華やかな切花も多いけれど、むしろ枝ものの花に魅(ひ)かれる。 ユキ…
ミモザとアカシアの違い 「国際女性デー」ミモザの日のプレゼント おととい、ミモザの小さい花束を頂いた。明るい黄色のそのかわいらしさにほっこりする。お部屋に春がやってきた。 そのときはうっかりしていたのだが、3月8日はミモザの日。FESTA DELLA DONN…
2018年7月までに入学される方も参加できます! <フレグランスデザイン・コンテスト2018> 第6回のフレグランスデザインコンテストのテーマは
官女A「あー、やれやれ、くたびれた。髪ボサボサで、セットにも行きたいわ~」 官女B「どうせもう人に見られることもないんだし、来年のお出ましにはどうせ寝ぐせがついちゃうわよ」 宴の後、また一年の眠りにつく雛人形 たち。楽屋で笑いさざめきながら従者…
沈丁花の香り 暗いほど嗅覚のコンシャスが高くなるのだろう。このところ夜道を歩いていると、甘酸っぱい沈丁花(じんちょうげ)の香りが遠くから匂ってくると感じていた。爽やかなグリーンフローラルで、シトラス調のローズ系メタリックの香りは、夜に甘さが…
これは三上戸(さんじょうご)の、泣き上戸君。そのほかに、笑い上戸、怒り上戸くんがいる。小さいころ兄にいじめられて泣くと「やーい、泣き上戸め~」とからかわれたものである。 三人官女は、お姫様のお輿入れ(こしいれ)に随行してきたお付きの女官。後…
昨年引っ越した新しいアトリエにお雛さまを飾った。2年ぶりである。子供の頃は母親が飾ってくれたものだけれども、自分で並べるようになるとつい出しそびれてしまう。2月が短いこともあり、ひな祭りは3月に入ってすぐであって、気が付いたときにはあまり日が…
私はたった一人孤島にいて、いつくるかわからない船を待ち、ガラス瓶に手紙を詰め海の遠くに投げている。 それはアレシボメッセージ。 何万光年の向こう、もし誰かが見つけた時はもうこの島はない。 本当は誰だって、感じやすく繊細なこころを持っているのに…
アオモジ(青文字)とケイオウザクラ(啓翁桜)を一緒に活ける春のアトリエ。買ったときはまだつぼみばかりで、小さな青い実にも見えた。今日はもう、はじけるように中から黄色いしべがのぞいている。 春先の「枝もの」として花店によく並ぶアオモジ。ひとつ…
香水はフランスでは男性から女性に贈るギフトの定番。 どんな香りが好きなのか、どれが似合うかなどと考えながら、形にない「香り」というものをセンスよくチョイスし、プレゼントできたらとても素敵ですね。 しかし、香水えらびは自分のものでさえもなかな…
啓翁桜(けいおうざくら)は、お正月明けくらいから、たぶん、お花屋さんで一番最初に出回る桜ではないだろうか。 だんだんと日が長くなってきて、春らしい日差しに、こころなしか気持ちが明るくなってくる。 出先から急いで帰る道、思わずいつものお花屋さ…
パルファンサトリのフレグランスデザインコンテストは、年に一回。毎年のパーティではその授賞式が行われます。 2017年度はコンテストも5回目になり、そのテーマは「オリエンタル」
2018年、立春のこの日、パルファンサトリフレグランススクールのパーティを開催し、恒例イベントである「フレグランスデザインコンテスト」の授賞式を致しました。
アオキは昔の家の裏庭にも植えられており、花よりも冬の実のほうがよく目立ち、記憶にある。 長いこと、ありふれた植物と思い心にとめるほどでもなかったが、新宿御苑を見るべき花もなく所在なげにただ歩いている冬の朝、ツヤのある葉の奥にひと群れ、ふた群…
朝アトリエにむかうのに、いつもとは異なる道を通ってみる。坂を下り切って大きな道へ出るとところ、角が三角に切り取られた空き地に、葉を落とした雑木(ぞうき)が4-5本固まって立っている。 ふと見ると、頭上に鳥が群がっていた。 「ムクドリかな。」 …
「FĂURAR」にパルファンサトリのロングインタビュー記事掲載 Satori Osawa in her new workshop in Roppongi district, Tokyo © Alina Apostu フランス・パリのブランディング会社「FĂURAR」にパルファンサトリのロングインタビュー記事が掲載されました。 Q…
新宿御苑の「椿の森」で先駆けて咲く赤いツバキ。 ごく普通の、ツバキらしい椿である。 多くの露地(ろじ)の椿は、もう少し暖かくなってから春に盛る花だ。 これは温室のハイドゥンのつぼみ。海棠椿(カイドウツバキ)というらしい。ベトナムのツバキだそう…
今年は92歳という高齢でもあり、この数年で母は茶道具をずいぶん整理してしまった。 私がお茶を始めた12歳のころから、いずれ私が使うだろうと思って買い求めたものが、やがて私はお茶の道には進まないことがわかり、母はずいぶん期待外れであったろう。 流…