パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

・夏の花・植物

散歩しながら、香りのある「夏の花」を集めました。香料になるものも、ならないものをあります。

紫陽花 あじさい / Hydrangea macrophylla

アジサイの花。梅雨の合間の薄日の中で、シジミチョウが群れて羽根を休めているようです。蝶と違うのは、手を触れようとしても一斉に飛び立っていかないところ。花は略奪者にも従順に見えます。

サカキ,榊,Cleyera japonica

白い小さなお花が枝にびっしりと咲いています。こうして拡大してみると、一見オレンジフラワーにも似ているこの花、神棚に飾る「サカキ(本榊)」 のお花です。

タイサンボク 泰山木(Magnolia grandiflora)

新宿御苑にタイサンボク 、泰山木 (たいさんぼく) が咲いています。20メートルにもなる大きな樹で、その巨大な白い花は背の高い上の方に咲くため、気が付かない人も多いようです。

シクラメンの香り 卒業 Cyclamen persicum

昨年4月からアトリエにインターンで来てくれていた大工原さんと高橋さんの二人がこの3月、日本工学院蒲田専門学校を卒業しました。就職も決まってパルファンサトリのお仕事も3月で卒業です!

百日紅(サルスベリ) Crape-myrtle

横なぐりの雨に傘を短く前にさし、足元を見て歩いていると、濃い赤い花がグレイの濡れた石畳の上に散って、ちょっとモノスゴイようにきれい。見上げれば、台風の雨と風に大きく揺れたサルスベリの枝から、まき散らされたものと思われる。薄暗い空に鮮やかな…

フウラン、風蘭、富貴蘭、Vanda falcata

そのお客様から、「風蘭(ふうらん)」という、良い香りのするお花の話は以前から伺っていた。「こんど花の咲く時期に持ってきますよ」とおっしゃって、6月のはじめにお預かりした時は、まだ緑の細い葉と、細いうどんのような白い根しかなかった。「どんな花…

新宿御苑 Shinjukugyoen

森が必要。そも散歩に行こうと思ったときから、ケアは始まっていたのであり、森に一歩踏みこめば、その安らぎにすっぽりと抱えられ、心の荷物をゆだねてしまえる。雨上がりの森の小道、せせらぎの小さな音ともつれあうように、細かい光がチラチラと揺れる。…

ヤマモモの香り 楊梅皮 山桃 Morella rubra

久しぶりの休日、本屋からの帰り道、シャラシャラという水の音が聞こえた。ビルの敷地を切り取るように造られた、公園のせせらぎに惹(ひ)き寄せられる。しばらくたたずみ水流音に耳を傾けていると、頭の中も洗い流されるような感覚があり心地よい。小流れ…

クスノキの花 楠木 Cinnamomum camphora

雨上がり、新緑の初夏の道を歩いていると、青臭い強い匂いが、細かい花と一緒に降ってくる。このあたりは大きなクスノキの樹が多いので、いっせいに咲いているのだろう。この香気のベースにある匂いに、なにか懐かしいものを感じていたが、それは昔の洗濯の…

スイカズラ、忍冬、ハニーサックル honeysuckle

スイカズラ、 忍冬、ハニーサックル。でも言葉の音が好きなのは、スペイン語のマドラセルバ(madreselva)。 昔すんでいた家の庭にはぼうぼうと咲いていたが、久しぶりに身近でみて懐かしい想いにふける。 流れるような茎のラインがきれい。 はじめつぼみだ…

ツルニチニチソウ 蔓日々草 Vinca major

ツルニチニチソウの青い花がこの時期咲いている。公園の植え込みや庭のフェンスなどに、濃いグリーンを背景に、パッチリとした藍色が映えてきれい。1輪をアトリエに飾ってみた。最近はこんな野の草を入れるのが気楽でよいと思っている。ツルニチニチソウ,蔓…

夜咲く花,夜香木(ヤコウボク),ナイトジャスミン,Cestrum nocturnum

土曜日の夕方、スクール生のMさんが、家から夜香木(ヤコウボク)を切ってきてくれた。家には白い花を中心にした庭があり、香料植物も多いとか。お母様の丹精だそうである。この夜香木の株が大きくなり、かなり生い茂っていてるそうで、伸びた枝に次々と花が咲…

夏の庭 ミソハギ 禊萩 Shinjuku Gyoen National Garden

静かな、夏の新宿御苑。フランスから戻って1ヶ月あまり、久しぶりに訪れてみる。代々木から六本木にアトリエを移してしまったために、ちょっと通勤の途中でより道をして新宿御苑を散歩する、というわけにはいかなくなった。この日、わざわざといった体(てい…

シャガ 射干 Iris japonica

シャガ(射干)、胡蝶花ともいう。小さなアヤメの仲間で、日陰でも、手入れしなくてもよく育ち増える。種子はできず、地下茎で増殖するので、皆クローンのようなものである。群れて咲く様子は、まさに群舞する蝶のごとし。

ハンカチノキ,Davidia ivolucrata

ひらひらと「ハンカチの木」が揺れている。今年はもう終わりかけで、最後の2-3枚が残っているだけ。下には散ってしまったハンカチの木の白い苞(ほう)がたくさん落ちている。風がやむと、なんとなくだらりとして、「これ、このだらしない感じ、なんだっ…

五月の夢 YUME

羽をもたぬ蝶、アヤメ「かの歌女もし我心に協《かな》はば、我はこれを贄《にへ》にせんといふ。(アンデルセン_即興詩人/鴎外訳)」森は神域 木は神殿 鳥の声は神楽 梢に渡る風よさやけし音は祝詞(のりと) 私は巫女

フェンネル fennel

フェンネルはウイキョウ(茴香)、フヌイユ (fenouil)ともいう。1~2メートルほどになるセリ科の一年草。羽毛のように広がる細かい葉をもち、黄緑色の細かい花が咲いた後、種子をつける。消化促進、消臭などに効果があり、香辛料・食用の他、薬用、化粧品…

ハナヒラク、Hana Hiraku ,朴(ほお)の木の葉③Magnolia obovata

朴(ほお)の木の学名はMagnolia obovata、(マグノリアオボヴァタ)オボヴァタというのは、ラテン語の「倒卵形」という意味である。卵を逆さにしたようなこの大きな葉の形から学名は由来している。この楕円の葉は30~40センチあり、比較すればこの木の雄大…

ハナヒラク、Hana Hiraku ,朴(ほお)の木の花②

初夏に咲く朴(ほお)の木の花。子供の頭くらいはあるこの巨大な花は、崇高(すうこう)と言ってもいい。遠くに木の姿が見えるころから、香りはすでに届いている。あたり一帯に拡散しているのだ。しかし私は近づき、(触らずに)カップを抱えるようにして、…

花とにおい 朝顔 ヒマワリ チューリップ Ipomoea nil

すっきりとして飾りがなく、冴えた藍色が大変美しい朝顔の花。夏休みの宿題といえば「朝顔の栽培記録」、というほど小さいころからなじんだ花だ。アサガオにしても、ひまわりにしろチューリップにしろ、シンプルな形と特徴が子供でも絵に書きやすい。そのた…

ナンバンギセル(南蛮煙管)Aeginetia indica

「野辺見れば尾花がもとの思ひ草かれゆく程になりぞしにける 和泉式部」尾花はススキ、思ひ草とは「ナンバンギセル」のことで、秋の歌である。南蛮煙管(ナンバンギセル)はススキの根に寄生する植物で、うつむき加減に咲く姿が、物思うさまに例えられ、古来…

ガガブタ Nymphoides indica

ガガブタという。音だけ聞くと、身も蓋もない呼び方。しかしその漢名はというと「鏡蓋」で、葉が鏡(かがみ)の蓋に形が似ているからだともいう。ほんの小さな目立たない花なのだが、よくみると花びらの周辺が細かく裂けており、まるで木綿の布地のヘリをボ…

ホシオモト(星万年青)、ユーコミス、パイナップルリリー Eucomis

ホシオモト(星万年青)、ユーコミス、パイナップルリリーという。確かに、星のようなつやっとした花。オモト(万年青)のように、しっかりした葉が根元から伸びている。淡い黄緑の中央にピンクがちょっぴりさして、おしべが冠のよう。パイナップルリリーとい…

オニユリとクロアゲハ Lilium lancifolium

クロアゲハは前翅の褄(つま)から大きく羽ばたいて、後翅はその動きに従っている。アオスジタテハに比べてゆったりとした動きである。蝶は気まぐれに飛んでいるようだけれども、蝶の道は決まっている。それゆえ花は待っている。オニユリは下垂した花を反ら…

Seringat スランガ バイカウツギ Philadelphus

MOUAN SARTOUXの植物園「Les Jardins du MIP」でこの花を見たときに、とても知っている気がしたのだけど、あんまりにも強い匂いだったので、なんだか思いつかなかった。フランス語の名はSeringat(スランガ)。花の蕊はちょっと見るとバラ科のようにも見える…

南仏の花 ラベンダーフレンチ Lavender

フレンチラベンダー咲いたばかりのハイビスカス、花弁が厚く艶があり、まるでビニールでできているみたい。夜につぼんで、朝開く、を繰り返している。ランタナ?アガパンサスのつぼみ。なんだろう。マメ科の花であることは間違いない。 ➤ニュアージュローズ…

チュベローズ Polianthes tuberosa

植物名 チュベローズ学 名 polianthes tuberosa L. 和 名 月下香(ゲッカコウ) 分 類 リュウゼツラン科 チューベローズ属 説 明 物物学的には全くローズとは無関係で、リュウゼツラン亜科の球根草花である。香りについて 甘く濃厚な、肉厚の白い花の香り。…

テントウムシとスズラン lady beetle & Muguet

テントウムシは特徴的な柄で、愛嬌(あいきょう)がある。小学生の頃のクラスメイトは、シールや、文房具のモチーフとしてひとつやふたつは持っていたような気がする。テントウムシのサンバが流行ったのは中学生くらい?「赤、青、黄色の衣装を着けた、テン…

朴(ホオ)の木の花 Magnolia obovata thunb

大きな朴の木(ホオノキ)の花。花の王様である。毎年ゴールデンウィークあたりに決まって満開になる。1~2輪咲いているだけで、甘くフルーティな香りが漂ってくる。満開の時期には、20センチもある巨大な花が、一つの樹に100輪は咲くのではないか。圧倒的な…

ブルーベル スパニッシュ Hyacinthoides hispanica

ブルーベル、これはイングリッシュ種ではなくスパニッシュ種だと思う。イングリッシュブルーベルは、強いハニーグリーンノートだが、スパニッシュの方が弱い。ブルーベルはヒヤシンスやツルボの仲間だから、同じような青臭いハニーグリーンなのは理解できる…

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