私はたった一人孤島にいて、いつくるかわからない船を待ち、ガラス瓶に手紙を詰め海の遠くに投げている。
それはアレシボメッセージ。
何万光年の向こう、もし誰かが見つけた時はもうこの島はない。
本当は誰だって、感じやすく繊細なこころを持っているのに、傷つき、よのなかに鍛えられてかさぶたで固められる。
あたりさわりのない話、数字、武装、虚飾、あらゆるものに覆われて言葉では何も伝えられない。
絵も、写真も、音楽も、香りも、創ったひとの「そのまま」が現れていたとき、それを好ましいと思う人ならば、たぶん同じやわらかいものを持っているはず。
人の心のやわらかい部分と部分が触れ合うと、じんわりと暖まってくる。
孤独な宇宙の、星屑の吹雪の中で凍える私はあなたを待っている。