パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

・歳時記と日本のことば

処暑初候 綿柎開 (わたのはなしべひらく)

処暑初候 綿柎開 (わたのはなしべひらく) 立秋を過ぎ、処暑(しょしょ)となりました。心なしか日暮れも早くなり、セミの声響く暑さの中にも秋の気配が漂ってきます。 ワタの花はハイビスカスによく似た形で、7月中旬から9月にかけて次々と咲いては萎み、結…

雨のことば辞典 

雨のことば辞典 雨が多い国、日本 梅雨も本格的になってきました。思いだして蔵書から、「雨のことば辞典」を開いてみました。 一冊の辞書になるほど、雨に関する言葉が多い、つまり日本はそれほど雨が多い国ということですね。 霧のような細かいもの、いっ…

二十四節気 雨水 雛飾り Traditional Hina Dolls on Display

2月19日、今日は二十四節気の雨水(うすい)です。これからはひと雨ごとに暖かくなりますね。 雛人形はこの日に飾る習慣があるそうなので、今日は家から持ち込んでアトリエに飾りました。 私と一緒に育ったお内裏様とお雛様。同い年のはずですが、年に2週間…

ひな祭りHina-matsuri Girl's day②

これは三上戸(さんじょうご)の、泣き上戸君。そのほかに、笑い上戸、怒り上戸くんがいる。小さいころ兄にいじめられて泣くと「やーい、泣き上戸め~」とからかわれたものである。 三人官女は、お姫様のお輿入れ(こしいれ)に随行してきたお付きの女官。後…

冬至 2018年 touji(solar term)

今日は昼の時間が一番短い「冬至(とうじ)」。 子供の頃、母がよく「冬至を境(さかい)に畳(たたみ)の目一つ分づつ陽脚(ひあし)が伸びる」という言葉を使っていたのを覚えている。 だがながくその意味を正しく理解していなかった。 夏至(げし)を過ぎ…

立冬、りっとう(Lìdōng, Rittō)

立冬、りっとう(Lìdōng, Rittō) 今日は立冬(りっとう)。二十四節気(せっき)の第19番目である。「初めて冬の気配が現われてくる日」というが、今日のこの暖かさはどうだろう。 それでもひとつの節目として、冬に備える心の準備を始められる。 茶道の世…

中秋の名月 Harvest moon

2017年の中秋の名月は10月4日。この日、思いついて近所の花屋に赴き、ススキを買う。「鷹乃羽(葉が矢羽のように斑になっている)」は穂がすでに開いていたので、普通のにした。さらに今日は月見だから、月見団子のイメージとして、本当は白いボンボン菊を買…

重陽(ちょうよう)の節句 9th September

9月9日、今日は重陽(ちょうよう)の節句。菊の節句ともいわれる。菊は姿を愛でるだけでなく、日本では長寿や健康に良い「食」としても用いられてきた親しみのある植物である。 この日、「きせ綿」といって菊の花に前の晩に綿を被せておき、そのかぐわしい朝…

大寒:水沢腹く堅し(みずさわあつくかたし) 72 pentads

1月25日は二十四節気「大寒」の七十二侯次侯「水沢腹く堅し(みずさわあつくかたし)」 一年で最も寒い時期だ。 なんかもう、氷の上を渡る風って強烈。でも、北の国の人にしてみれば、東京なんかすごく暖かいらしいけれど。 寒いときは暖かい時に比べて、空…

将棋の日 Shogi_Japanese chess

11月17日は将棋の日。徳川家康が将棋好きで、旧暦のこの日に「御成将棋」が行われるようになったとか。 ここはJR千駄ヶ谷のホーム。 大きな駒が飾ってあるのは、千駄ヶ谷に将棋会館があるからだろう。 今日は将棋の日➤将棋会館➤鳩森神社という連想から、アト…

重陽(ちょうよう)の節句 Double Ninth Festival

今日は重陽(ちょうよう)の節句。 3月3日が桃の節句なら、5月5日は菖蒲の節句、7月7日は笹の節句であり、 9月9日は菊の節句である。 1月7日は月日が重ならないが、七草の節句で、合わせて五節句となる。 今日は「菊尽くし」で、菊の物を重ねてもいいので、…

毎朝の一服⑤ 節分 Setsubun 鬼は外、福は内

節分は、各季のの始まる前の日のことだから、立夏、立秋、立冬の前の日も、節分なのだけれども、今では節分と言えば立春の前の日をさす。 新年は正月から始まるのが当たり前だが、お商売をしているお家の一年は節分を境にするという。 節分の、今日の棗(な…

初天神(はつてんじん) 毎朝の一服③ Tenjin (Shinto)

初天神とは、正月25日の、その年初めての天満宮の縁日。落語の演目にもなっている。 母の部屋には、いつもは掛け軸の前に香合があるのだが、今朝は可愛い人形が置いてある。 母は月に2~3回、歳時記にちなんだ飾りつけを変えて楽しんでいる。 「1月25日は…

舌切り雀 Tongue-Cut Sparrow

「舌切り雀」は昔に繰り返し読んだ民話で、本の絵柄は今でも覚えている。 ちっちゃい頃、裁縫箱の横で遊びながら、母が糸切りハサミを使っているのをよく見たものだ。 そこへ兄がやってきて、「うそをつくと、このはさみで舌を切られちゃうんだよ」っていう…

お雛さま おかたづけ Hinamatsuri Imperial dolls

にやり、右大臣くん。 これでゆっくり眠れるわい。 角度によってなのかな・・。 なんかみんなほっとしているみたい。 髪の毛にねぐせがつかないように、撫でつけてから、しまう。 また、来年までおやすみ。 もう、3月4日にはかたづけなくてはならないのだが…

おひなまつり、お供の子たち③三人官女 three court ladies ,Hinamatsuri

官女中「あーやれやれ、ずっと立ってるのって疲れちゃうわ。いいわね、あんたたちは座ってられて」 官女左「ナニ言ってんの、お姐(ねえ)さんだって、夜に皆が帰った後で、おちゃんしてたでしょ」 官女右「ネエ、おちゃんって何?おちゃんって」 官女左「い…

節分(せつぶん) Setsubun

2月3日は節分。 かなり昔になるが1月の終わり、あるところで食事をしながら「もうすぐ節分ですね」という話になった。 私はそのとき節分は年によって違うと思っていたので、 「今年は節分は何日でしたかしら?」 というと、冗談で言っていると思われて大い…

四十七士 討ち入り 47RONIN

今夜は四十七士討ち入りの12月14日。 今日、若い生徒さんに「赤穂浪士って知ってる?」 と聞いたら、『は、なんですかそれ』というような顔をしていたので 「今の人はしらないんだ!」とびっくりしたけど、30年前も私の母親世代が同じようなこと・・・「若い…

酉(とり)の市 三の酉 Tori_no_ichi

11月の酉の日は全国の鷲(おおとり)神社で「酉の市」が行われる。27日は三の酉。 三の酉のある年は火事が多いと言い伝えられているが、三の酉は2年に一回あるそうだから、珍しいことではない。まあ、日本の冬は乾燥しているから、常に注意喚起というところ…

寒露(かんろ)二十四節気 Hanlu,Kanro

二十四節気の第17、秋分から数えて15日。 「露(つゆ)が冷気となって凍りそうになるころ」という日なので本来は寒いはずなのだが、今日のこの暖かい陽気はどうしたものか。 寒さが凝(こ)って赤く宿った去年のカラスウリ。 ことしはまだ、青い。 いずれゆく…

逢へりし君に 恋ひにてし sakura

去年の春 逢へりし君に 恋ひにてし 桜の花は 迎へけらしも 去年之春 相有之君尓 戀尓手師 櫻花者 迎来良之母 若宮年魚麻呂(巻8・1430) 去年の春に会ったあなたを恋い慕って、桜の花は今年こうして迎えに来たにちがいないことよ。 万葉集は恋の歌が多い。 …

春の日の長くなるこそうれしけれ  Empress Shōken

「春の日の長くなるこそうれしけれ 書をみるにも花をみるにも」 ‐昭憲皇太后 御歌‐

鶏始乳 にわとり はじめて とやにつく

七十二候 鶏始乳 「にわとり はじめて とやにつく」 鳥屋(とや)で鶏が卵をうみ始めること。 二十四節気の大寒もいよいよ末候。次の節気「立春」を前に、春を予感させる言葉だ。 卵は豊饒のシンボルとされ、多くの国の聖なるものとされている。ちなみに、生…

おおさむこさむ 大寒 水沢腹堅 Dahan (solar term)

「おおさむこさむ、山から小僧が飛んできた」 小さい頃は教えられるままになんとなく丸覚えして、この大寒(おおさむ)と、大寒(ダイカン)を結びつけて考えたことはなかった。 そういうことって多いんじゃないかな。 唱歌、こいのぼりの中に出てくる、「橘…

お疲れ様っていい言葉♪ Otsukare-sama

「お疲れさま~」「おつかれさま~」 帰るとき、声をかけ合う。ありふれてるけど、こういう言葉って日本語独自のもの。 ねぎらう、というか、励ますというか。

ふゆはつとめて 清少納言 Sei Shōnagon

冬はつと(夙)めて、雪の降りたるは いふべきにもあらず 霜のいと白きも またさらでもいと寒きに 火など急ぎおこして 炭もてわたるも いとつきずきし 昼になりて ぬるく ゆるびもてゆけば 火桶の火も白き灰がにちに なりてわろし

芹乃栄(せりすなわちさかう)小寒 Xiaohan 七十二候

今日、1月5日はは二十四節気「小寒」の七十二候「芹乃栄(せりすなわちさかう)である。 1月の後半に来る「大寒」は最も寒い頃であるが、その前の「小寒」になったばかりでも充分に寒い。ううう、辛いよお。 なのに、また今朝も来てしまった新宿御苑。今日は…

金盞香(きんせんか さく) Narcissus

金盞香(きんせんか さく) とは、水仙の花香る頃。24節気72候、立冬の末候ともなれば木枯らしが吹き始め、本格的な寒さがやってくる。

山茶始開(つばきはじめてひらく)立冬 11月7日

山茶始開(つばきはじめてひらく)、立冬の初候11月7日。 今日は昼間は暖かかったけれど、夜になってぐっと冷え込んできた。なんとなく、紅葉の時期は晩秋の範囲のような気がしていたが、暦の上ではすでに冬の始まりである。

寒露 KANRO is the 17th solar term

寒露は24節気の第17番目。 露が冷気によって凍りそうになるころ、冬鳥が渡ってきて、菊が咲き始め、こおろぎなどが鳴きやむころ

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