パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

2015-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ラプソドス Rhapsode 詩を編むもの

香りは「言葉」であり 香水は「詩」であり 調香師がなにかといえば 「詩を編むもの」である。

どんぐりの背くらべ drab competition

ある朝、開園と同時に新宿御苑に行ったら、柵(さく)の上にどんぐりが並んでいた。 誰が並べたのだろう? たぶん、この道は私が朝いちばんに通ったのだと思うから、前の日からあったに違いない。 風に吹かれて、一晩中、立ち続けることなんかできるのだろう…

消えていく昭和の道具とか死語とか① SHOWA

香水の歴史の授業などで、たとえ話などしているときに、または話が脱線した時に、ふと、今の若い人はこの言葉を理解できるかしら?と思うことがよくある。 すでに道具自体が世の中に存在していなかったりすると、そのものから説明しなければならず、まわりく…

スタイルを磨く Style

今あるもの、誰かのスタイルをまねするとかじゃなくて、自分で考え出してそれを形にしていくって言うのは、ただ、技術だけ磨いてもダメなんだ。 何か楽しくて、面白くて、こうしたいとか、どうだろうか、とか、そういう気持ちがなければ、湧いてこない。 そ…

So easy! How to strain the matcha powder(tea ceremony)

Tea leaves used for the tea ceremony are different from ordinary Sencha leaves. They are fine powders made by grinding in a stone mill. That's why they absorb moisture easily and form lumps when we make tea. It's not nice to find lumpy pow…

ホリホック?アブチロン?Malvaceae?

槿(ムクゲ)のことを書いていて、アオイ科の植物をいろいろと載せてみようかな。 そういえば・・・、昔グラースで撮った写真の中にもあったなあ。 たくさんの写真の中から見つけてみると、紫のこれである。 ウスベニアオイかゼニアオイか何かの変種かな、と思…

ヤツデ、八つ手、Fatsia japonica

ヤツデって、あの、葉っぱが、天狗のもっているようなやつ。 これ、ツボミなのだけど、まるでシャクヤク(芍薬)のツボミのようだ。 しかし、これが見事な変貌を遂げる。 いや、シャクヤクの様に派手な花にはならないので、みごとと言えるのかどうか分からな…

ムクゲ,槿花 Hibiscus syriacus

ハイビスカスの仲間というと、身も蓋もない気がする。「槿花一朝の夢(きんかいっちょうのゆめ)」というように、儚(はかなさ)が身上だもの。 「粋(いき)」とは、上品と下品の境界に淡く存在する。 その境界は、人の心と時代によって動き、狭まり、また…

巨大アスパラガス? ユッカ Yucca gloriosa

うわっ!超巨大アスパラガス! どのくらい大きいかというと、2メートルくらい? でもこれは、アスパラガスではなくて、ユッカという植物。 アメリカ南部の乾燥地が原産らしい。 しょっちゅう咲いているような記憶があると思ったが、やはりバラと一緒に春と秋…

サルオガセモドキ Tillandsia usneoides

これをサルオガセモドキという。 と言っても、初めて見つけた時は、香料を採るサルオガセ(猿麻薯)かと思って喜んだのだが。 これは、サルオガセに見た目は似ているが別種の植物で、だからモドキという。なんとパイナップルの仲間だそうだ。 温室には名札が…

カラスウリ,烏瓜,Trichosanthes cucumeroides

カラスウリの赤い実が冴えてくると、もう冬が近いのだと感じる。 この色を見つけると、ときめいて近寄ってみるものの、一瞬後には哀愁を帯びて見える。 玉章(たまずさ)という別名がいい。 気がつけば陽はすっかり柔らかくなり、夜が早くやってきた。 窓の…

ホトトギスとスズメガ  Macroglossum stellatarum

ホトトギスという花と、スズメガという虫。 どちらも鳥ではないけど、鳥の名前のついた植物と昆虫のとりあわせ。 虫が苦手のひとにはダメかもしれないけど、 よくみれば目が愛くるしくて可愛いし、働き者ぽい忙しさは、私としては好感度は大。 この蛾は、飛…

ターメリック,ウコン,鬱金,Curcuma longa,turmeric

サロンでは時々、クルクマというピンクの花を活けることがある。インド原産の花のせいか、夏の暑い時期に切花で長く持つ。 それを巨大にしたような感じのターメリックの花。 迫力がある。 包み布に使われる、ウコン(ターメリック)には、古来、防虫、防腐効…

秋のアオスジアゲハ Graphium sarpedon

私の覚えでは「アオスジタテハ」なのだけれど、「アオスジアゲハ」というのが正しい名前らしい。幼虫はクスノキの葉を食べるとか、この蝶はよく森の中で見る。 夏の間、敏捷に飛び回っていたアオスジアゲハ。 嵐の去った秋のある日、散歩をしていると、目の…

おいしいパン屋さん Maison Landemaine Japon

お休みのことで、プールでたっぷり泳いだ後、飯倉片町までブラブラと歩いて、おいしいパン屋さんに立ち寄る。 これはフランスのバターや材料を使った、パリのクロワッサン。 フランスのクロワッサンとクロワッサンジャポネと、 「それぞれ一人ひとつづつ」 …

芳香バラ ローズ Rosaceae

今日はバラの咲き具合を確認しようと思って、バラ園に行った。 先日の嵐でツボミの時に傷ついてしまったのか、花びらの傷んだものが多い。 そこで特に、香りのあるバラを中心に嗅いでみようと思い立った。これは、シャリファ アズマという。 淡いピンクが中…

アカトンボ Sympetrum

アカトンボがたくさん飛んでいる。これは、枇杷(びわ)の木にとまって日向ぼっこをしているトンボ。 水辺にはやはりたくさんのトンボが飛んでいる。ロープの上で並んで休憩。 これじゃ、前のトンボのお尻しかみえないでしょう。 夏の終りには青い、シオカラ…

シリブカガシ、尻深樫、Lithocarpus glaber

シリブカガシなんて、名前がヘン! ドングリのへたの中がへこんでいるから、尻が深いんだって。 暖かいところが好きなので、京都が北限と言われているけど、新宿御苑にはあった。 ここ、日あたりがいいし。 となりにあるのはシリブカガシの花。一年かけてド…

森 FOREST

静かな夜の間にはった大きな蜘蛛の巣。 藪(やぶ)をかきわけて入れば、葉の裏に休んでいた小さな羽虫がいっせいに舞う。蜘蛛の巣が捕まえる。 朝の均衡を破った、私の足音。 この木は、私が生まれる前からここにあり、死んだ後もここに残る。 私たちが彼ら…

精進料理のお教室 Buddhist cuisine Lesson

Here are 5 different types of Shojin-ryori in bowls set on the lacquered tray. I took a cooking lesson of Shojin-ryori (vegetarian cooking) in Kojimachi the other day. Here is the menu: Beans & Rice, Soup with seaweed and yomogi-fu, Japane…

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