サクラ
サクラはぱっと咲いてぱっと散る、というイメージがあるが、サクラのさく季節は思いがけず長い。 秋に咲く十月桜(ジュウガツザクラ)は別としても、2月に咲きはじめる寒桜(カンザクラ)から始まり、3月河津桜(カワズザクラ)、4月に染井吉野(ソメイヨシ…
日曜日、よく通りかかるお寺の門の奥に、風情のある枝垂桜(しだれざくら)をみつけ、初めて中に入ってみました。東京の真ん中とは思えないような雰囲気です。しだれ桜には新宿御苑のように、ソメイヨシノよりも早く咲く種類もありますが、おおむね一拍遅れ…
この1週間は通勤の道順を少し変えて、ソメイヨシノを満喫しています。 スペイン坂を横目に、泉通りを歩いて10分ほどのさくら並木がつづくこの道は、人がまばらで静か。週半ばに一気に満開となり、穏やかな風に花びらがひらひらと髪に落ちてきました。 あんな…
たぶん、この桜は陽光(ヨウコウ・Cerasus 'Yoko')。ソメイヨシノよりも少し早く咲き始めました。 地下鉄「六本木一丁目駅」からアトリエまで歩く道、グランドタワーの横に、「なだれ坂」という坂があります。 あっと気が付いたら濃いめのピンクの桜並木が…
啓翁桜(けいおうざくら)は、お正月明けくらいから、たぶん、お花屋さんで一番最初に出回る桜ではないだろうか。 だんだんと日が長くなってきて、春らしい日差しに、こころなしか気持ちが明るくなってくる。 出先から急いで帰る道、思わずいつものお花屋さ…
春の日差しが木立を透かし、花の毛氈(もうせん)にまだらな光を落としている。 ときおり風にゆすられて、あたらしい花びらがまたひと群れ、ふた群れと積もっていく。 冬が、いよいよ遠ざかっていく。 ソメイヨシノの時期は去り、代わりに八重桜が咲き始める…
今日はどこもかしこも桜が満開。 雨の後の、しっとりとしたぬるい空気に、はや花びらのちらほらと散る夜。 市兵衛町の方から六本木一丁目駅の横を通り、スペイン坂、桜坂へと、アークヒルズを囲むように続く桜並木をぶらぶらと歩く。 あんまりきれいすぎて哀…
新宿御苑の大きなシダレザクラは、ソメイヨシノに先駆けて春の庭を飾る。 今日はまだ咲き始めたばかりなので、カメラを持った人たちもまばらである。 春の嵐にはまだ早すぎるのに。 花は乱れ髪のように揺れ、根元に群れ咲く白い水仙も身を伏せている。 その…
新宿御苑には桜の木が約65種1100本あるそうだ。 多いのはやっぱりソメイヨシノ。広い芝生の庭をソメイヨシノが取り囲んでいる。 春はむしろ曇りの日の方が暖かい。しっとりと水気を含んだ大気の向こうに、つい先ごろまで細い枝先を黒々と震わせていた桜の木…
新宿御苑には、いい香りの桜が何本かある。 スルガダイニオイ(駿河台匂い)はその中の一つ。 清楚な白の一重で、ハニーグリーンノート。 もともと終わりかけの桜だったから、昨日の嵐で散ってしまっただろう。 春が駆け足で去っていく。 βフェニルエチルアル…
ソメイヨシノを中心に、大島桜や山桜、駿河台においなど、たくさんの桜がつぎつぎと咲く。 人も集まる。 を見ているのか花を見ているのか、わからないくらいだけど、みんなの顔もほっこりほころんでいる。 私は山桜系が好き、 白い花に添えられた緑の葉が清…
匂へどもしる人もなき桜花 ただひとり見て哀れとぞ思ふ 慶政上人 風雅和歌集 Cherry Blossoms Beautifully in full bloom Without being seen by anyone but me What a magnificent view It is expressing feelings of excitement and loneliness when enjoy…
修善寺寒桜(しゅぜんじかんざくら)は、ソメイヨシノよりもかなり早く咲く。 2週間ほど前のことだから、もう満開を過ぎ葉桜になりかけているだろう。 満開の修善寺寒桜には、たくさんのヒヨドリが忙しく飛び回っている。 ヒヨドリがいるときは、メジロはや…
白妙(しろたえ)は、八重のさくら。 やさしくて夢見るような花。 花の重さに耐えかねて、うつむく姿が可憐である。 大きなサクラというよりも、まるで小輪バラのように見えるけれども、悲しいことに棘(とげ)がない。 こんなに従順では「世の荒波に蹂躪(…
その名の通り、大きくて白い、太白(タイハク)という名のサクラ。 ほんわりとした香りがする。 花柄の長さに対して花びらが大きいので、他のサクラより密度が高くみっしりと咲く。 ポンポン手毬のよう。 花びらが散るときは、ゆったりと、大きな曲線を描い…
桜の園の、ピンクのドームのベンチの下でぼんやりと過ごす。 包まれ感いっぱい♡ 風がやさしく枝を揺らし、はなびらとお日様がもつれ合って流れるとき、時は止まってしまう。 でも、あっという間に時間は経って、もうアトリエに帰らなくちゃ。 振り返れば、も…
はじめの1輪を発見してから、わずかな間にすっかり開花したソメイヨシノ。 白い花が重なって、うすべに色になる。 ソメイヨシノはフェイントピンク。 オオシマザクラは匂いがある。 白い花びらが少し大きくて、明るい葉の緑が花をいっそう清純に見せている。…
新宿御苑のソメイヨソノ、開花。 2015年3月18日、ことし初めての一輪だ。 霧の晴れた暖かい春の午前。 Cerasus × yedoensis
河津桜、カワヅザクラ Cerasus lannesiana 寒緋桜(カンヒザクラ)と大島桜(オオシマザクラ)の自然交配種だという。緋桜よりは淡いけれどもしっかりとピンク色。 一足早く桜の便り。 同じカワズザクラだけど、異なる樹の、異なる色合い。少し濃い目。
「をとめらのかざしのために、遊士(みやび)をの蘰(かずら)のためと、敷きませる、国のはたてに咲きにける、桜の花の、にほひはもあなに」 万葉集 若宮年魚麿 Premium Collection さくら「SAKURA」オードパルファン 50ml ¥16,000(税別) 2015年3月5日、プレ…
秋に咲く桜の種類はいくつかあるが、このコブクザクラも10月~11月にかけて咲く。 小ぶりで愛らしい八重の桜。 桜の原産地であるネパールではもともと秋に咲いていた。それが長い年月をかけてネパールから中国へ、そして日本へ渡る間に、春咲くようになってい…
白く小振りの八重桜。花柄が短いので、枝にびっしりついて咲いているように見える。 この名前はその長く続く姿が虎の尾のようだから?それは定かではないようだ。 こちらは濃いピンクの関山(セキヤマ・カンザン)という八重桜。かわいらしいが、ぽってりと…
スルガダイニオイ(駿河台匂)はオオシマザクラの仲間で、特によい香りがする。 桜餅のような甘くパウダリーなクマリンの香りと、爽やかなローズの香り(βフェニルエチルアルコール)。淡いグリーン感や、ほんのりフルーティな要素もある。 新宿御苑では今が…
ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。 方丈記 河の水の流れは絶える事がなく流れ続ける。しかしながら、そこにあるのはもとの水ではない。 無常感と普遍性は対…
濡れそぼつやまざくら 今日は雨 うなだれるやまざくら 雨の似合うさくら
この3月の大雪で倒れた桜の木。 チェンソーで解体し、どんどん片付けている中、「このままにしておいてください」という張り紙がしてある倒木があった。 残った枝先の桜がやがて咲いた。 そして雨。 遠くからも花びらが降ってくる。黒々と濡れた幹に白い花び…
ヒマラヤヒザクラ(喜馬拉緋桜)は、まだ日本ではとても珍しい種類だそうだ。中国南部からネパールにかけて分布している。 カンヒザクラによく似た釣鐘状の濃いピンクの花。カンヒザクラのほうは最近日本でも栽培箇所が増えてきているらしい。 ソメイヨシノ…
うわー、やっぱりヤマザクラは最高だわ~! ごてごてしていなくて、その風情に気品がある。 とか言ってる私も、ヤマザクラの美しさをわかったのは大人になってから。子供のころはやっぱりピンクの八重桜のフリフリが好きだったし、ソメイヨシノが一斉に咲く…
アメリカ、という品種。色が濃くて丈夫そうで、海外風な感じ。 風情はちょっと異なるけれど、これもまた可愛い。 そもそも、ヒマラヤで生まれ、アジアに広がり、極東の日本で独特の文化の中で愛されたサクラ。 それがまた欧米に広まって、世界中で愛でられて…
高遠小彼岸桜,タカトオコヒガン。ああー、急がないとどんどん桜が終わっちゃう! 今日は雨になってしまったが、これは金曜日の新宿御苑。うらうらといい天気だった。 なんといっても、ここ新宿御苑には65種類の桜がある。そのうちで私が発見できたのはまだ半…