パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

2015-11-01から1ヶ月間の記事一覧

母の茶道⑥織部  Oribe

昨日の続きであるが、私が横入りして母のお手前のペースが狂ってしまったため、翌日は「続きお薄(うす)」とは別に、盆点(ぼんだ)てでお抹茶を点(た)ててくれた。 お茶の四方山話(よもやまばなし)は、その場面にならないと出てこないもので、本を読ん…

母の茶道⑤ 朝茶を二服 Chanoyu

茶道で「朝茶(あさちゃ)」、といえば朝のお茶事のこと。 また、「朝茶は二杯」というように、朝のお茶は1杯ではなく、2杯飲むものということわざがあるが、こちらは煎茶のことのようだ。 ここでは「朝に抹茶を飲む」という意味で、「朝茶」ということばを…

仏手柑 ブッシュカン Citrus medica var. sarcodactylus

これは、仏手柑(ブッシュカン、ブシュカン)という。蜜柑の仲間。 実の先が分かれ、細長い指のようだ。 仏さまが手を合わせたような形から名前がついたとされる。 実の食用になる部分はほとんどないので、果皮を利用して砂糖漬けのお菓子にしたり、観賞用と…

旧岩崎邸庭園 iwasaki-tei teien

この日、池の端(いけのはた)に用事があった帰り、湯島(ゆしま)近辺をぶらっと歩いていたら、旧岩崎邸庭園の道標(どうひょう)に行き当たった。 前から一度行ってみたいと思っていたので、偶然に誘われるように寄ってみることにした。 坂道を上がると、…

御苑の紅葉 autumn color

山ではとっくに紅葉が終わっているそうだが、里はまだまだ暖かく、秋から冬の装いが遅い。 年々遅くなっているような気もして板が。。。、 ようやく朝晩の冷え込みで色づいてきた新宿御苑の紅葉。 桜の木などというものは、ただ枯れ葉になって落ちていくだけ…

街の紅葉 autumn color

明け方の雨がやんで、少ししっとりとした歩道の、濡れた敷き石が黒くなった上に、あかやきいろの落ち葉が散っているのに、朝陽が射して、心が澄んでくる一日の始まり。 はずむ、足どり。 赤くなった「かえでもみじ」を山まで見に行かなくても、映す鏡が磨い…

広い意味で「庭をつくる」epanouir(エパヌイール)

自分は勉強するのが好き。 だけど人が学んで、成長する姿が好きだし、その瞬間に立ち会うのはもっと嬉しい。 学んでいる人が何かを発見した喜びに、明るく輝く表情が、私をも照らす。 epanouir(エパヌイール)。 輝く、花ひらく、表情が晴れ晴れとした。

マトリョーシカと調香技術 Matryoshka doll

この仕事をするためには、この作業が必要で、この作業をするためにはこの段取りが必要。 何かしようとするたびに、その手前、そのまた手前の作業が展開されていく。 まるで、マトリューシュカのようだ。 香りをつくる場合も、調合ベース香料を何重にも使って…

インドボダイジュ 印度菩提樹 Ficus religiosa

これが本当のボダイジュ(菩提樹)。 お釈迦さまが悟りを得たのは、仏教三大聖樹のひとつ、このインドボダイジュの樹の下である。 葉の先端が細く伸びている。 クワ科、イチジク属で、無花果(いちじく)のように花が外に咲かずに、果実の内側で咲いて実がな…

ゆる散歩 菊と秋バラを見に行く会 Shinjuku-Gyoen

新宿御苑の菊の展示が始まりました。 今まで年に2回ほど、数人で新宿御苑に季節の花を見に行く「ゆる散歩」をしてきましたが、この秋も11月7日に「菊花展」と「バラ園」を見に行く会を行ないました。 スクールの公式イベントではありませんが、この日来れる…

フレグランス鑑賞会 冬 12月12日(土)午後の部 Fragrance school

来年1月開講のフレグランスデザイン講座(12月16日募集締切)受講をご検討の方、フレグランスが好きな方は、フレグランス鑑賞会にお越しください。 お正月にふさわしい格式のあるウッディや、春にかけてつけたい華やかなフローラルブーケを鑑賞。同じ香水で…

Record of floral fragrance  花の香りの記録について

Every flower has a charm, I believe. Common flowers could possess wonderful scents. However, there are only few books on these kinds of flowers. I suppose that people didn't bother to smell non-fragrant flowers or even to make a record of …

足す力、引く技術 adding and subtracting

デザインでも、余分なものをそぎ落としていって残ったものがシンプルで美しい。 しかし、それが言えるのは足して足して、てんこ盛りにした経験があってこそ。 やっぱり、子供のころは、よりデコラティブでゴージャスなものに魅(ひ)かれたもの。 勢いのある…

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