パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

Yggdrasill

海と空と星 The Arecibo message

私はたった一人孤島にいて、いつくるかわからない船を待ち、ガラス瓶に手紙を詰め海の遠くに投げている。 それはアレシボメッセージ。 何万光年の向こう、もし誰かが見つけた時はもうこの島はない。 本当は誰だって、感じやすく繊細なこころを持っているのに…

サザンカ 山茶花 Camellia sasanqua

夜道につづく常緑の生け垣は、暗い葉の海。 山茶花(さざんか)の花が、白い波頭のように次々と、ぼんやりと浮かんでいる。思い思いの、いくつもの表情で。かたくななつぼみ、横顔、または蕊(しべ)もあらわに。 足を止め、その頤(おとがい)に手をかけて…

ユグドラシルYggdrasill

私は浴槽の中で一所懸命、思い出そうとしていた。 私の大切な人の「名前」を。 その人は実在するとは言えず、象徴的な名前であらわされるべきで、それは何か特別な言葉でなければならない。 5つか6つのカタカナのその名前は、あの小説の中ででてくる・・・…

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