パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

2017-10-01から1ヶ月間の記事一覧

今日のお花 菊と茄子 Halloween

ようやく、移転後の新しいアトリエにも慣れ、近くのお花屋さんとも徐々に顔なじみになった。六本木あたりでは、大きなバラの花束や、胡蝶蘭の鉢を気前よく買う人が多いようだ。 一方こちらは1本、2本と渋めの花を買う。はじめは気が引けたが、店主のおじさん…

ブルーサルビア Salvia farinacea

もう、路地のほうは終わってしまったが、少し前に活けたブルーサルビアの花が青くてきれいだったから、いまさらではあるが、アップすることにした。 昔は公園や家の庭に咲くサルビアと言えば、真っ赤な花のイメージだったけれど、薬用サルビア、すなわちコモ…

京都、東山から木屋町 ③Kyoto

京都旅行といえば、小学校、中学校の修学旅行、そして親しい友達と行った大学の卒業旅行くらいだろうか。清水寺や法隆寺など、基本的な観光地には行ったはずであるが、記憶は写真のように断片的で、地理感がまったくない。大人になってその後は、日帰り出張…

ヤブコウジ エンコウソウ 絶滅寸前種 京都②kyoto

京都の催事の前日に、あたりをうろうろしていて紛れ込んだのは「京都市都市緑化協会」のお庭先。たくさんのフジバカマの甘い香りに誘われて入ると、珍しい鉢がたくさんある。花の時期ではないので、ほとんどが小さな苗だったり葉っぱだけだったり。なんとい…

フジバカマ,藤袴,Eupatorium fortunei,京都①

秋の七草のひとつ、フジバカマ(藤袴)である。 はじめつぼみは濃い小豆色だったものが、開くと淡くなり、ピンクのフワフワした雲のように見える。 この日、京都での催事の前日夕方に、少しだけ会場の近く東山界隈をブラブラする。台風の前で天気はあいまい…

和梨 なし Pyrus pyrifolia var. culta

昔は梨(なし)といえば日本の梨しかなかったので、あえて和梨(わなし)とはいわなかったものである。日本でも「洋ナシ」が果物としてすっかりなじんだ結果なのだろうかと思うこのごろ。 この日、大きな梨をいただいた。アトリエで剥(む)いて、おやつにみ…

秋明菊(シュウメイギク)Japanese anemone

秋明菊(シュウメイギク)は白がよい。 キク科ではなくキンポウゲ科の植物で、その姿は同じキンポウゲ科のアネモネやニリンソウなどを思わせる。 今日、10月8日の誕生花は「秋明菊」。シュウメイギクと口にすれば音も心地よい。 すっきりと伸びた細い首の上…

中秋の名月 Harvest moon

2017年の中秋の名月は10月4日。この日、思いついて近所の花屋に赴き、ススキを買う。「鷹乃羽(葉が矢羽のように斑になっている)」は穂がすでに開いていたので、普通のにした。さらに今日は月見だから、月見団子のイメージとして、本当は白いボンボン菊を買…

「Hyouge」 Fragrance story ② ひょうげ(旧織部)の香りができるまで

「Hyouge」 Fragrance story ② ひょうげ(旧織部)の香りができるまで よく「名前と香りのどちらが先にできるのですか?」と聞かれるが、その時々で違う。 先にテーマが決まって、香りがその目標に向かっていくこともあるし、出来上がってからしっくりくる名…

「Hyouge」 Fragrance story ①世界のグリーンティノートの変遷

「Hyouge」 Fragrance story ①世界のグリーンティノートの変遷 ヴァン・ヴェール(ピエール・バルマン)が1946年に発売されて以来、グリーンタイプはグリーンを強調したり、フローラルやシトラスに振れたりしながら今日まで続いてきた。 その中で、緑茶ノー…

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