和のもの、日本の伝統文化について
トライアルセット J - さとりの聞香録(もんこうろく)- -聞香録(もんこうろく)-5つの香りと日本の文化 さとりの聞香録は、文化庁長官表彰を記念して、日本の伝統文化を国内外に広めたいという思いで作られました。香りの外交官として、和に親しんでいた…
処暑初候 綿柎開 (わたのはなしべひらく) 立秋を過ぎ、処暑(しょしょ)となりました。心なしか日暮れも早くなり、セミの声響く暑さの中にも秋の気配が漂ってきます。 ワタの花はハイビスカスによく似た形で、7月中旬から9月にかけて次々と咲いては萎み、結…
歳時記 24節気72候 夏至次候(げしじこう) 菖蒲華(あやめのはなさく) 夏至次候、菖蒲(あやめ)が咲く季節となりました。夏至を境に、トータルでは夜の時間が徐々に長くなっていきますが、まだ1週間は日没が遅くなります。いましばらく夕暮れ時を楽しみた…
雨のことば辞典 雨が多い国、日本 梅雨も本格的になってきました。思いだして蔵書から、「雨のことば辞典」を開いてみました。 一冊の辞書になるほど、雨に関する言葉が多い、つまり日本はそれほど雨が多い国ということですね。 霧のような細かいもの、いっ…
色と香り 西洋と日本の伝統色 表紙もとってもきれいな、「日本の伝統色」と、「西洋の伝統色」の2冊を並べてみました。本を開けば、色見本と名前、写真が並んで楽しい気分が上がります。 4色分解すれば、CMYK(シアン、マゼンダ、イエロー、ブラック)の…
The Book of Tea 「茶の本」岡倉天心 超訳:黛敏郎 それまでも「Kakuzo Okakura / 岡倉天心」や「The Book of Tea 茶の本」という洋書の標題にひかれて、対訳や有名な日本語訳のものも何冊か読んだものですが、古風な言葉づかいに疲れてしまい、心に残るもの…
2月19日、今日は二十四節気の雨水(うすい)です。これからはひと雨ごとに暖かくなりますね。 雛人形はこの日に飾る習慣があるそうなので、今日は家から持ち込んでアトリエに飾りました。 私と一緒に育ったお内裏様とお雛様。同い年のはずですが、年に2週間…
9th/Nov/2018 スイス・チューリッヒ芸術大学<perfumative>にて講演しました。日本語原文です。 結論 香水は、目に見えず、形がないからこそポストモダンともいえる芸術になりえると思います。日本の美意識とは、まさに「形のない美」を楽しむということ。今日は、日本の感</perfumative>…
昼間の暑気が残る中、九段下を通りかかった。 にぎやかな人出に誘われて靖国神社の御霊(みたま)祭りを通ってみた。 全部で3万個以上あるといわれる提灯が参道にぎっしりと並んでいる。 そんな中、偶然目にとまったひとつの提灯。 あれ?と思って見たのは上…
これは三上戸(さんじょうご)の、泣き上戸君。そのほかに、笑い上戸、怒り上戸くんがいる。小さいころ兄にいじめられて泣くと「やーい、泣き上戸め~」とからかわれたものである。 三人官女は、お姫様のお輿入れ(こしいれ)に随行してきたお付きの女官。後…
昨年引っ越した新しいアトリエにお雛さまを飾った。2年ぶりである。子供の頃は母親が飾ってくれたものだけれども、自分で並べるようになるとつい出しそびれてしまう。2月が短いこともあり、ひな祭りは3月に入ってすぐであって、気が付いたときにはあまり日が…
今年は92歳という高齢でもあり、この数年で母は茶道具をずいぶん整理してしまった。 私がお茶を始めた12歳のころから、いずれ私が使うだろうと思って買い求めたものが、やがて私はお茶の道には進まないことがわかり、母はずいぶん期待外れであったろう。 流…
足の弱った母の代わりに来はじめて、今年で18年目になりました。遠州茶道宗家(えんしゅうさどうそうけ)の点初め式にて。母も私も裏千家ですが、40年ほど前に小堀遠州顕彰会(こぼりえんしゅうけんしょうかい)が出来たときに母が入会したご縁で、今でも点…
今日は昼の時間が一番短い「冬至(とうじ)」。 子供の頃、母がよく「冬至を境(さかい)に畳(たたみ)の目一つ分づつ陽脚(ひあし)が伸びる」という言葉を使っていたのを覚えている。 だがながくその意味を正しく理解していなかった。 夏至(げし)を過ぎ…
京ろうそく体験教室、「色かけ」に続き「絵付け」。さっき自分で赤い色をつけたロウソクに、上から絵を描いていく。目の前では若い女性の職人さんが、白いロウソクの中央に金色の菊のご紋章を描いている。1輪が16枚の菊のはなびらを、型紙もなしで大きさ…
京ろうそく体験教室、昨日からの続き。 いよいよ実際に「和ろうそく」を作ってみることに。商品を作っている現場に入れていただけるということがとても嬉しい。 手前にあるのは蝋型、右手には大きな鍋で温めて溶かしたロウ、奥は作業する台。この方がここの…
昨日の鬱陶(うっとう)しい雲が見事に晴れて、冴えた青空と冷たい空気の京都。 この日はあちこちに行きたくて、たくさん予定を入れてみたのだが、そのひとつがこの「京蝋燭(ろうそく)なかむら」さん。 以前から「和ろうそく」にはとても興味があって、待…
スイトピーはもはや春の花ではなくて冬の花なのか?いつもの六本木のお花屋さんに花選びに行ったところ、11月だというのにもうスイトピーが入っていてびっくりした。毎年、正月明けにスイトピーが並んでいるのをお花屋さんで見ると、気持ちが明るくなって…
立冬、りっとう(Lìdōng, Rittō) 今日は立冬(りっとう)。二十四節気(せっき)の第19番目である。「初めて冬の気配が現われてくる日」というが、今日のこの暖かさはどうだろう。 それでもひとつの節目として、冬に備える心の準備を始められる。 茶道の世…
ようやく、移転後の新しいアトリエにも慣れ、近くのお花屋さんとも徐々に顔なじみになった。六本木あたりでは、大きなバラの花束や、胡蝶蘭の鉢を気前よく買う人が多いようだ。 一方こちらは1本、2本と渋めの花を買う。はじめは気が引けたが、店主のおじさん…
秋明菊(シュウメイギク)は白がよい。 キク科ではなくキンポウゲ科の植物で、その姿は同じキンポウゲ科のアネモネやニリンソウなどを思わせる。 今日、10月8日の誕生花は「秋明菊」。シュウメイギクと口にすれば音も心地よい。 すっきりと伸びた細い首の上…
「Hyouge」 Fragrance story ② ひょうげ(旧織部)の香りができるまで よく「名前と香りのどちらが先にできるのですか?」と聞かれるが、その時々で違う。 先にテーマが決まって、香りがその目標に向かっていくこともあるし、出来上がってからしっくりくる名…
「Hyouge」 Fragrance story ①世界のグリーンティノートの変遷 ヴァン・ヴェール(ピエール・バルマン)が1946年に発売されて以来、グリーンタイプはグリーンを強調したり、フローラルやシトラスに振れたりしながら今日まで続いてきた。 その中で、緑茶ノー…
9月9日、今日は重陽(ちょうよう)の節句。菊の節句ともいわれる。菊は姿を愛でるだけでなく、日本では長寿や健康に良い「食」としても用いられてきた親しみのある植物である。 この日、「きせ綿」といって菊の花に前の晩に綿を被せておき、そのかぐわしい朝…
ちゃせん、茶筅(茶筌)に近づいてよく見ると、お花の蕊(しべ)を思わせる。中心のめしべと、外周に整然と並ぶおしべたち。 4月を機に、茶筅を新しくした。穂がきれいにそろっていて気持ちがよい。 茶筅は、茶道でお抹茶を点てるための道具である。 根元を紐…
喉が痛いのは花粉のせいなのかと思う。 休日の朝、のどが痛くて目が覚めた。微熱もありうとうととしているうちに一日が過ぎた。 3月8日は「みつばちの日 」。(8月3日ははちみつの日だそう。)ふと思い出してひとさじのハチミツをなめなめ、毎朝の一服。 ハ…
石(いわ)ばしる、垂水(たるみ)の上の、さ蕨(わらび)の、萌え出づる春になりにけるかも 志貴皇子(しきのみこ) 春の喜びを詠う歌、蕨(わらび)の歌は万葉集からただ一首。 ちいさな拳骨(げんこつ)を握ったような形は赤ちゃんの手にも似て、なんだか夢をいっ…
1月25日は二十四節気「大寒」の七十二侯次侯「水沢腹く堅し(みずさわあつくかたし)」 一年で最も寒い時期だ。 なんかもう、氷の上を渡る風って強烈。でも、北の国の人にしてみれば、東京なんかすごく暖かいらしいけれど。 寒いときは暖かい時に比べて、空…
うわー、獅子舞(ししま)いなんか久しぶりに間近で見た。 元旦にランチを食べていたら、鉦(かね)や太鼓、ささらを鳴らしたお囃子(はやし)が入ってきた。 「あれ、これだけ?」と思ったていたら、しばらくしてから獅子舞いが登場! 頭を大きく振ると思え…
11月17日は将棋の日。徳川家康が将棋好きで、旧暦のこの日に「御成将棋」が行われるようになったとか。 ここはJR千駄ヶ谷のホーム。 大きな駒が飾ってあるのは、千駄ヶ谷に将棋会館があるからだろう。 今日は将棋の日➤将棋会館➤鳩森神社という連想から、アト…