パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

フランス便り

足す力、引く技術 adding and subtracting

デザインでも、余分なものをそぎ落としていって残ったものがシンプルで美しい。 しかし、それが言えるのは足して足して、てんこ盛りにした経験があってこそ。 やっぱり、子供のころは、よりデコラティブでゴージャスなものに魅(ひ)かれたもの。 勢いのある…

干し草 Hay absolute

干し草 Hay absolute 「この麦はとてもいい麦だよ」と教えられる。 何についていいのかよくわからなかったけれど、古い品種だそうだ。 南仏にいたある日、近くの麦畑でのこと。 麦にもいろいろある。小麦、大麦、ライ麦。 そして「藁(わら)」って、よく耳…

干し草ロール Hay 南仏便り外伝

「干し草ロール」というらしい。 南仏の道路を走っていると、畑にこんな円筒形のものがたくさん転がっている。 とても牧歌的な風景。 車の窓から思わず写真を撮るが、いつも遅い。 大地が広いからあまり気がつかないが、車は思いのほかスピードが出ているの…

ボタニカルガーデン Les jardins du Musée International de la Parfumerie

MOUAN SARTOUX にある小さな植物園。 毎年、必ずここを訪れる。 できれば毎日来たいところ。 でも今年は1ヶ月遅かったし、何しろ酷暑の中雨が降らなくて、花も少ないしあまり元気が無い。 そんな中、ミント類はよく咲いている。 これはペニーローヤル。 みん…

パリの教会 St Michel, St. Julien le Pauvre,Square René-Viviani

4時の約束に、シャトレーから歩いてサンジェルマンデプレへ向かう。 パリ4時と言えばもっとも暑い時間帯。 5キロのリュックと背中の間はぐっしょりと汗に濡れて、頭がぼうっとしてくる。 実はもうとっくに日本に帰ってきている。 まだフランスの思い出深い…

イワシでランチ ビストロヴィヴィエンヌ,BISTROT VIVIENNE

パリ最終日、ヴィヴィエンヌのビストロでランチを食べる。 ギャルリヴィヴィエンヌの老舗ワインショップ、LEGRAND Filles et Fils の隣にあって、以前から入りたいと思っていた。 「今日のランチメニュー」をざっくり見て、サーディンと書いてあるので注文し…

パリの古書店,ギャラリーヴィヴィエンヌ,Redoute_Paris,

エチエンヌマルセルからヴィクトール広場を突っ切って、ギャラリーヴィヴィエンヌへ。 ここはパリの中でも特に美しいと言われるすてきなパサージュ。 外出といえば仕事オンリーで、時間がまったくとれなかった今回のパリ。 日本への出発は夜の便だったので、…

パリで晩ごはん foie gras&escargot

先週パリへ来てからの毎日は、暑くて集中力が落ちているのか、思うように運ばないこともあったりして、普段の3倍くらいのエネルギーを使う。 土曜日にざっと一雨降って以来、朝の温度は少し下がって過ごしやすくなった。 さて、この日は仕事が終わって、お部…

そしてパリヘ Paris

行きはシャルルドゴールからニースへ飛行機で来たのだが、帰りは近くの駅で下ろしてもらい、TGV(フランス高速鉄道)に乗ってパリへ。 チケットは前もってフランスのネットで買った。 フィックスなら安いが、行きのエアフラで痛い目にあったので、予約変更可…

オランジュのローマ劇場 Théâtre antique d'Orange

滞在中のアルディッシュからほど近く、オランジュという小さな街がある。 ここは1世紀に作られた劇場のある街。 小さな凱旋門と、このローマ劇場が世界遺産で、観光資源となっている。 世界遺産にも登録されたローマ遺跡。 2000年も残っているとは、さすが石…

南仏のカントリーハウス⑤ Country life Ardèche

本当はもう、パリに移動して数日が経っている。 でも、未体験の田舎暮らしは語りたいことが満載。 もっとも感動した場所を締めくくりにしたいと思う。 カントリーハウスから少し車で走ったところに、花崗岩(かこうがん)でできた小さい山がある。 この中腹…

南仏のカントリーハウス④ Country life Ardèche

食事はいつもとてもシンプル。 ローカルな野菜と果物、少し高くても安全な食材をほんの少し買う。 加工食品はできるだけ買わない。 味付けもオリーブオイルと塩コショウ、フレッシュなバジルとか。 固いバゲットに、バターかペーストがあればそれを塗る。 昔…

南仏のカントリーハウス③ Country life Ardèche

ジュニアが桃を摘みに行くというのでついていった。 家の前の道路をはさんで、果樹園が広がる。 葡萄棚の向こうには、桃の林が幾筋も連なっている。 アプリコットと桃の匂いの違いについて話しながら、 もいで歩けば籠がみるみる桃でいっぱいになった。 そば…

南仏のカントリーハウス② Country life Ardèche

「さとり、悪いニュースだ。我々は月曜日まで電気なしの生活となった」 『えぇ?』口あんぐりの私。 「あの、それは夜は真っ暗ということですか?」 「そうだ、うちはキャンドルならたくさんある」 『ドヒャー!( ゚Д゚)』 キャンドルがたくさんあるとかの問題…

南仏のカントリーライフ① Country life Ardèche

なぜブログがアップできなかったかというと、しばらく電気なしワイファイなしの生活をしていたからである。 週末から7月14日の革命記念日まで、会社も休みだしどこも人でいっぱいだから、家族と一緒にカントリーハウスへ行かないかと誘われて、連れて行って…

南仏便り ガラスの村 ビオット Biot

ヴァァルボンや、グルドン、ムージャンなど、南仏には小さな村がいくつもいくつもあって、それぞれに可愛らしい。 石造りの淡い色合いが、バラを引き立てている。 歴史的には、海から来る侵略者に対して、砦として生き抜いてきたという厳しい時代があったの…

フランスの郵便 ポスト Post box

フランスのポストは黄色。 ブルーのマークが可愛い。 旅先からは、いつもたくさんのハガキを出す。 だから、郵便局は一番最初に場所を覚える。 切手を買うのに並んだりすることが多い。 フランスの公務員はすごくゆっくりだ。 日本の公務員はよくやっている…

カンヌの洗濯屋さん Blanchisserie Pressing

毎年来るカンヌの洗濯屋さん。 高級品を扱っている、「マリーとガイのクリーニングショップ」 マダム、暑いとはいえ、ビキニのトップにハイレグ、シースルーのミニスカート。 私より年上だと思うけど、年齢にかかわらず好きなカッコするって、なんか勇気もら…

カンヌの帽子屋さん Autour d'un Chapeau

アトリエから出発するときに、うっかりお気に入りの帽子を忘れてきてしまった。カンヌの強い日差しの中、帽子なしではちと無謀。 そう思って到着翌日の午前中、カンヌブティック街のル・ダンティーブにて帽子屋さんを探す。 「確か、10年以上前にもこのあた…

与一から愛をこめて 南仏便り BIOT & Valbonne

「ですからね、あっしはもっと早く、たくさん登場するべきだと申し上げたでしょ?」 「なにさ、リクエストがちょっとあったからって、すぐいい気になって」 「南仏便りの人気は、(さとりさまじゃあなくって)あっしのポイントのほうが高いでやしょう?」 「…

日曜日は市場に行って Cannes4

そんなわけで、暑い海岸沿いをてくてく歩いてようやくマルシェ(市場)に着いた。 どんなわけかというと、新鮮な野菜とオリーブが買いたかったから。 今日は家に人を招待するので、近所では足りないものを調達しに来たの。 今住んでいるアパートはカンヌのク…

カンヌのカヌレ Canelé

「カンヌでカヌレ」というタイトルは単なる語呂合わせで、カヌレの発祥はフランス・ボルドー。 もとは修道院で作られたものだそうだ。カヌレはすでに日本でもお馴染みのお菓子になっている。 外はかりっと香ばしく、内はしっとりとしてもっちりした食感。 ほ…

酷暑のビーチ  Cannes3

午前中だというのに、猛烈な日差しで早くも酷暑。 ビーチにはまだあまり人がいない。 部屋を出て、クロワゼットの海岸沿いを、マルシェに向かってぶらぶら歩く。 炙(あぶ)られるようだ。 樹の下を選んで歩いているが、砂浜は湾にそってカーブしているので…

空と海の境界で Cannes2

深夜、ベットの上で、遠く潮騒の音が聞こえる。起き上がりベランダにでれば、昼間の熱気をはらんだまま、海の風が吹きあげてくる。 暗い海を眺めてみる。 昼間の喧噪が去り、海のあたりには船の灯りが浮かぶ、その明かりが遠ざかり、やがて闇に飲まれていく…

昼と夜の汀(みぎわ) France

私たちは太陽を追いかけているので、いっこうに日が暮れない。 2時間半遅れの出発で、パリにつくのは夜の9時半。あと30分あまりある。 窓からは金色の太陽が、やや下に見える。 機体が傾き、方向が変わる。 空と地平の境は淡くオレンジ色に染まり、水色から…

与一出発 Go to Cannes

「12時間(フライト)+3時間(空港)+1.5時間(フライト)の、長い道中で。」 「お互いだんだん、遠い旅はしんどくなるネエ。」 「さとりさまは後ろでふんぞり返ってるだけだからいいケド」 「これで何かと気を張っているのさ。せいぜい励んでおくれ」 レッ…

今日のカメ様 Turtle

のろまなワタシ。 カメと言われた私が、グラースの香料会社に残した私の身代わりは、香料棚に陣取って 「一歩ずつでも進んでいれば、いつか必ずゴールにたどり着く」 と主張しているのだ。 まだゴールは見えないけれど。 一緒にがんばろう、カメ仲間のみなさ…

青い花③Cannes ジャカランダ Jacaranda_mimosifolia

カンヌ市役所の前に、鮮やかな青い花の、大きな木がある。 葉はふさふさとしたミモザのようだから、豆科の植物かな? でも花は小ぶりの桐の花のようだし、、、なんだろう。 そう思って調べたら、ノウゼンカズラ科のジャガランタ(Jacaranda mimosifolia)とい…

ツールドフランス TOUR DE FRACE2014

ツールドフランス、去年は偶然最終日に遭遇し、残り僅かのところでコンコルド広場にいた。 この日私はオランジュリー美術館に行くつもりだったのが、このために休館になってしまい、プンプンしていたのだが、ファンには世紀の瞬間だったらしい。 なんか黄色…

ジャンヌ・ダルク ラ・ピュセル Jeanne d'Arc(la Pucelle d'Orléans)

ジャンヌ・ダルクというとコンサバな感じ。 神格化された偶像のようなイメージがある。 むしろ、ラ・ピュセル(La Pucelle)という呼び方のほうが軽やかで、 意味合いといい音の響きといい、彼女らしい。 シンプルな信仰心が、国家という運命の奔流に流れ流さ…

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