デザインでも、余分なものをそぎ落としていって残ったものがシンプルで美しい。
しかし、それが言えるのは足して足して、てんこ盛りにした経験があってこそ。
やっぱり、子供のころは、よりデコラティブでゴージャスなものに魅(ひ)かれたもの。
勢いのあるときは、力技(ちからわざ)でどんどん加えて行ったらいいと思う。
っていうか、力がないと盛れないし。
幼虫が若葉をモリモリ食べるように、経験を蓄積して、貯めて、盛って。
あんまり早くにそんなこと(シンプルな方がいいとか)言っても、本当に分かっているのかな?と嘘くさいかんじがするもんだ。
引き算には技術がいる。
でも、最初から技術に走ったっていいものなんかできない。
今のわたしは?
どっちかわからない、算数苦手だったし。
足したり引いたり、日によってモードの違う、端境(はざかい)期のお年頃!
プチトリアノン(Petit Trianon)」
フランス、ヴェルサイユ宮殿の離宮、プチトリアノンは情趣あふれる田園風景を愛した王妃マリー・アントワネットがもっとも幸せに時を過ごした場所といわれています。
18世紀のフランス宮廷御用達調香師、ジャン・ルイ・ファージョンが素顔の王妃に捧げた香りをイメージし、また偉大な調香師自身へのオマージュとして、パルファン サトリの"プチトリアノン"が誕生しました。
おそらく彼のアトリエには、たくさんの香料と花々の香りが満ちあふれ、彼の髪や衣服からは、夢見るような香りが漂っていたことでしょう。
極めて優雅な時代に、真実の美を追求した人へのあこがれを、この香りにこめました。やわらかな花々の間に、凛とした横顔が感じられます。
シトラス(柑橘)とヒヤシンスグリーンのフレッシュなトップノートから始まり、ミドルノートにはローズやジャスミン、すずらんをはじめとする、当時 の宮廷で好まれたさまざまな花の香りを取りあわせました。白いブーケの清潔な香りは、暖かなサンダルウッドとムスクに変化していきます。