フランス便り
そんなわけで、暑い海岸沿いをてくてく歩いてようやくマルシェ(市場)に着いた。 どんなわけかというと、新鮮な野菜とオリーブが買いたかったから。 今日は家に人を招待するので、近所では足りないものを調達しに来たの。 今住んでいるアパートはカンヌのク…
「カンヌでカヌレ」というタイトルは単なる語呂合わせで、カヌレの発祥はフランス・ボルドー。 もとは修道院で作られたものだそうだ。カヌレはすでに日本でもお馴染みのお菓子になっている。 外はかりっと香ばしく、内はしっとりとしてもっちりした食感。 ほ…
午前中だというのに、猛烈な日差しで早くも酷暑。 ビーチにはまだあまり人がいない。 部屋を出て、クロワゼットの海岸沿いを、マルシェに向かってぶらぶら歩く。 炙(あぶ)られるようだ。 樹の下を選んで歩いているが、砂浜は湾にそってカーブしているので…
深夜、ベットの上で、遠く潮騒の音が聞こえる。起き上がりベランダにでれば、昼間の熱気をはらんだまま、海の風が吹きあげてくる。 暗い海を眺めてみる。 昼間の喧噪が去り、海のあたりには船の灯りが浮かぶ、その明かりが遠ざかり、やがて闇に飲まれていく…
私たちは太陽を追いかけているので、いっこうに日が暮れない。 2時間半遅れの出発で、パリにつくのは夜の9時半。あと30分あまりある。 窓からは金色の太陽が、やや下に見える。 機体が傾き、方向が変わる。 空と地平の境は淡くオレンジ色に染まり、水色から…
「12時間(フライト)+3時間(空港)+1.5時間(フライト)の、長い道中で。」 「お互いだんだん、遠い旅はしんどくなるネエ。」 「さとりさまは後ろでふんぞり返ってるだけだからいいケド」 「これで何かと気を張っているのさ。せいぜい励んでおくれ」 レッ…
のろまなワタシ。 カメと言われた私が、グラースの香料会社に残した私の身代わりは、香料棚に陣取って 「一歩ずつでも進んでいれば、いつか必ずゴールにたどり着く」 と主張しているのだ。 まだゴールは見えないけれど。 一緒にがんばろう、カメ仲間のみなさ…
カンヌ市役所の前に、鮮やかな青い花の、大きな木がある。 葉はふさふさとしたミモザのようだから、豆科の植物かな? でも花は小ぶりの桐の花のようだし、、、なんだろう。 そう思って調べたら、ノウゼンカズラ科のジャガランタ(Jacaranda mimosifolia)とい…
ツールドフランス、去年は偶然最終日に遭遇し、残り僅かのところでコンコルド広場にいた。 この日私はオランジュリー美術館に行くつもりだったのが、このために休館になってしまい、プンプンしていたのだが、ファンには世紀の瞬間だったらしい。 なんか黄色…
ジャンヌ・ダルクというとコンサバな感じ。 神格化された偶像のようなイメージがある。 むしろ、ラ・ピュセル(La Pucelle)という呼び方のほうが軽やかで、 意味合いといい音の響きといい、彼女らしい。 シンプルな信仰心が、国家という運命の奔流に流れ流さ…
ルグランフィーユ・エ・フィス ついこの前に載せたパサージュ、ギャルリ・ヴィヴィエンヌにある1880年創業のワインショップ。 ウインドウ左のボトルはハーフボトルではない、普通の大きさ。 その右にあるのはとっても大きいワインボトル。 でも、もっと巨大…
2014 World Cup Brazil、フランスはもう負けてしまったので、もうこんなには盛り上がっていまい。 6月。 予選から南仏はワールドカップで騒がしく、街のいたるところで大型モニターが見られた。 カンヌのビーチにも特設スクリーンが設置され、会場に座る人も…
屋根つきの商店街って言ったって? 建物の間の小道を繋ぎ、ガラス製の天井をつけた素敵な空間。 ギャルリ・ヴィヴィエンヌは1823年に作られた。 パサージュの中でも装飾が特にきれいだと思う。 連なるアーチと彫刻。 古代ローマの壁面装飾とか新古典主義とか…
パリの本屋さん。 ここはギャラリーヴィヴィエンヌというパサージュ(屋根付のアーケード)にある古書店。 よく見て!上のね、デコ調の半円形の窓はちゃんとあくようにできているんだよね。 画集や写真集など、大きくてしっかりとした表紙が付いている本でも…
日本に台風が接近する中、今夜はてっきり大雨になると思い込んで早々に家に帰ることにした。 危機に備える本能であろうか、天気が悪いと甘いものが欲しくなるものである。 そう思って夜中に食べるべく、高カロリーのアップルパイを買ってきたというのに...。…
1605年から始まる、イタリアの古いバルサミコのブランド。 ボトルとラベル、封蝋がとってもすてき。 最近では、和食の「TATAKI(タタキ)」が流行っているらしく、日本語がそのままメニューに載っている。 このバルサミコのメーカーのレシピにも載って…
白い紙に浮き出たパルファンサトリのロゴ。 紙を挟んでレバーを引くと刻印が打てるエンボッサーという。 20年ほど前に、日本の商社が海外のこの器具を輸入していて、フォントも形もサイズも決まったものだったけれど名前を入れて、自分用にオーダーしたこと…
花から花へと青い翅(はね)をキラキラさせて飛ぶ大きな蜂。 きれいだけど激しい。見とれるというよりは、目をそらすことができない。 その様子は酷(むご)いとも思える。 ルリモンハナバチ? 見たときは胴体ではなく、翅が瑠璃色に光って見えたけれども。 …
毎日ものすごい情報量があって、仕事のことは明かせないとしても、ちょっとした行き返りの途中や休日に訪れる場所でたくさんの出会いがある。 それでも帰ってから用事がいろいろとあり、アップしたいことは山ほどあるのに時間がないー! と言い訳してみた。 …
よいち「イエーイ!やりましたぜおっかさん、のりたまでやんす!」 さとり「ばかをおいい。これはトリュフのスクランブルエッグじゃないか。それにあたしはおっかさんじゃないしね!」 よいち「はあ、そういえばなんか、もみ海苔とは匂い立ちがちと違うよう…
ニースの旧市街は、古い建物と細い路地で出来ている。(カンヌの旧市街もそうだけど) 今日はグラースの香料会社でA・パフューマーをしているTchieさんにニースを案内してもらう。 このお店は小さいけど、家族で経営していてとてもおいしいという。 そうそう…
NICEのCimiz は高級住宅街。 シャガール美術館やマティス美術館がある。 小説の中に出てくるようなおうち。 アベニューミラボー。 フランス革命の立役者にミラボーという人物がいる。そのためか、フランス各地にミラボー通りというのを見つけることができる…
ニース(NICE)のトラム、路面電車。 可愛い♡ ラムとかバスとかに乗るのが好き。 サンフランシスコ、メルボルンでも乗った。 もちろん、車のドライブも楽しいけど。 小学校のころ、吉祥寺までの通学に、赤坂から信濃町まで都電を使っていた。都バスにも乗った…
休日の午後、カンヌから車を飛ばしてニースへ来た。(というか連れてきてもらった) ニースの海岸は、カンヌに比べももっと広い。 砂浜ではビーチボールをしたり、庶民的。 マルセイユ、カンヌ、ニース、モナコ、サンレモと海岸を眺めてきたが、 同じ地中海…
まるっと黒トリュフ。 あったかい、ただのマッシュポテト。 スライスしながらかける。ふんわ~り、トリュフの香りがアップ。 スターターはメロンスープ。 あと生ハムと、ワインの白とロゼだけ。 それだけでディナーにインバイトできる南仏の夜。
おまめのできたスイートピーは甘く香る。 可愛い植物たち。 草花があれば寂しくない。 今までに何度足を運んだことだろう。 このボタニカルガーデンは、南仏における新宿御苑だな。毎日でも、何時間でも来たいもの。 だってね、昨日と今日ではまた見えるもの…
ムージャンはコートダジュールの観光と芸術の町。ビリオネアやスターが別荘を持つ高級リゾート地である。 5年前に来たときは丘の上の村のレストランで食事をとったが、南仏の香水のお客様に連れられて、このたびは麓の「ル クラブ ムージャン」でランチ。 レ…
南フランス、香料の地グラースに、国際香水博物館,Musée International de la Parfumerieがある。 16日にパリからカンヌに移動、この日は国際香水博物館へ。 今日は気に入った写真を数枚載せてみた。 ミュゼ入口 オレンジのなる庭の一角にあるドア。 窓の外…
そして、朝ヴァンヴの蚤の市に行って、夜はサンシュルピス寺院の近辺を歩いていたら本の市をやっていた。 夜7時、といってもまだ空は青空。 この広場ではよく市が開かれる。 数年前もここで「ドルセー」のアンティークの香水を見つけた。 さんざん迷ってやっ…
ヴァンヴへはサンジェルマンから95番のバスに乗って1本で行けるからとっても便利。 でも、最近は少し品薄で、欲しいものが少なくなってしまった。 大物(高価なもの)は買わない。おこずかいで変える旅の思い出的なもの。 香水の専門店も少なくなってしまい…