和のもの、日本の伝統文化について
寒露は24節気の第17番目。 露が冷気によって凍りそうになるころ、冬鳥が渡ってきて、菊が咲き始め、こおろぎなどが鳴きやむころ
植物界には厳格な契約があり、そのたゆまぬ履行によって秩序が保たれている。 日本人が几帳面な国民性を持ってきたのは、この「植物契約の中で育ったから」という考え方はどうだろう。 新宿御苑に通い始めてつくづく実感することは、植物たちは本当に生真面…
夜、疲れて帰って来たホテルの窓から大坂城が見える。ライトアップされ、白く光る壁がきれいだ。 カーテンを開けてしばらく眺めていた。
白露(はくろ)は二十四節気の第15番目。今朝は急に空気が変わって、陽の光が透明になったようである。 「大気が冷えて、露(つゆ」)ができるころ」という。
ステーショナリー好きとしては、銀座に行けば必ず立ち寄るお店、鳩居堂(きゅうきょどう)。 和の文具と香のお店である。 銀座四丁目の交差点近く、いつも品の良い年配のお客様でにぎわっている。・・・かくいう私も、品がよいかは別として、年配の客にはい…
月遅れのお盆、8月15日は終戦記念日でもある。 暑く、遥か遠くは騒がしく、そして静かな一日。
七夕はいつも雨のことが多い。今年も二人は会えなかったのかなあ・・・。
寒色系の金平糖(こんぺいとう)をあじさいの葉に乗せてみた。 なんとなく気分がさっぱりしない雨の一日。6月のお薄茶の干菓子としていかがかと。実はこれは母のアイデアで、いつもちょっとした遊びを取り入れている。
いけばなのプロは別として、こうして日常的に花を活けたりして楽しんでいるのに極意などなくて、ただもう、可愛いのきれいだの、そんな気持ちで活けているだけである。
「菖蒲香(あやめこう)」は、香道の夏の香組(お香の組み合わせ)である。 5種類の香木のうち、目的となる1つの香りを予め試し聞きしておき、次に出る5つのうちの何番目にこれが出てくるかを判ずる(当てる)。 「五月雨に池のまこもの水ましていつれあやめ…
小さいときは泣き虫で、いつも兄にからかわれては怒り泣き。泣きそうになるたびに「泣き上戸になっちゃうぞ~」と脅かされていた。 でも、この泣き上戸くんは可愛いし、別に脅しになってないな。
今朝、突然、おひな様のことを思いだして、出してみることにした。 小さい頃は毎年、母が出してくれていたのだが、このところずっとしまいっぱなし。本当は、おひなさまは毎年飾ってあげないといけないのだが。
「真綿(まわた)にくるまれて育つ」大事にされたおぼっちゃまなどを指してこう呼んだ。 この30センチ四方の小さい端切れのようなものが真綿である。真綿(まわた)は植物性ではない。 綿花(めんか)からとれるワタではなく、繭(まゆ)から作られる。なん…
カイコの飼育実習。 小学校では理科の授業で、中学では生物の実習だった。高校の時もやったような気がする。(※これは後日、同級生からやったことがないと言われたので記憶違いかもしれない。) 家に持ち帰ると嫌がられるからと、ロッカーで飼っていた子もい…
梅の花 香りをかぐはしみ遠けども 心もしのに君をしぞ思う 市原王(いちはらのおおきみ) 梅の歌は、万葉集に119首に及ぶほど、古くから貴人に愛でられた花だ。鶯や雪と共に詠まれている歌も多い。この歌は、市原王(8世紀の皇女)が梅の香りに寄せて、中臣清…
空也もなかは、小ぶりの小判型。 まだできたての空也もなかは皮が香ばしくパリっとして、中の粒あんがしっかりしている。
坂東玉三郎初春特別公演、ル・テアトル銀座。ホテル西洋銀座と一緒の建物にある。 歌舞伎座は今建て替え中。この劇場で歌舞伎を見るのは初めてだが、やっぱり少し小さいし洋風な舞台だ。それでも、赤い提灯をつるしたり、紅白の餅花を飾ってお正月らしさ、和…
1月の沈丁花 沈丁花を活ける アトリエのアシスタント、L子ちゃんにお花を買いにいってもらったら、お花屋さんがおまけに沈丁花の一枝をつけてくれた。 もう沈丁花・・・?露地(外のこと)では3月の初めころに咲くのが普通なのに。 『温室かしら?』こんど…
これは鶴屋吉信製の和菓子、「福ハ内」 ふっくらとしたお多福豆の形をした桃山まんじゅうだ。中は白あんで、外はすりすりしたくなるような柔らかな肌触り。 節分の豆まきの時にお豆を入れる、枡の形の容れ物も可愛い~。
昨日は市谷加賀町の裏千家の初釜式。 裏千家お家元の初釜に母が伺いはじめてから40年あまり、京都も伺ったが東京はそのころは四谷麹町にあった。
遠州流御宗家で今年も点初め(たてぞめ・お初釜のこと)に伺わせて戴いた。 昨年は先代が旅立たれて、また今年のお勅題が「岸」ということもあり、お席の工夫もいつもとは少し異なっていた。 「喪」のお道具はないが静謐な空気のしつらえで、新しい年の初め…
今日、数えただけでも新宿御苑には20個くらいの石灯籠がある。まだ、探せばあるのかもしれない。
普段あまり気にも留めていなかったが、新宿御苑にはたくさんの石灯籠がある。 昔住んでいた家の、庭奥にも背の高い石灯籠がひとつあったが、子供にはちっともおもしろいものではなかった。
年末のこの時期、いそがしいそがしいそがし~とばかりに猛然と片づけをしているが、捨てても捨ててもまだ減らないこの書類の山、およびいつか使おうと思ったりいつか役立つと思ったサンプルやら試作品やら、よくこんなに要らないものをため込んだものだと思…
いままではいつもコーヒーだったのだけど、ときどきは、打ち合わせに見えたお客様にも抹茶をお出ししている。皆様とってもおいしいとおっしゃる。
このお茶碗は浅く口が広いので、本来は夏用の茶碗だ。冬だと早く冷めてしまう。
せっかくだから、L子ちゃんとお茶のプチお稽古?をしようということになった。 といっても何かかしこまったことではなくて、サロンの朝の始業のときに、お薄を「立て出し」で戴こうというだけのことだ。
完全と不完全では、不完全がいいというわけではない。完全がよいに決まっている。 ==== だから、努力もするし、よいものができる。 ただ、本当は完全なものなんて決して出来なくて、完全だと思ったところで成長が終わってしまう。 だから完全を目指すという…
今朝は母のお手前をちょっとのぞいて、横からお薄を一服(杯)頂戴する。 朝の「続きお薄」は、いつもは母ひとりで二椀飲むので量は少なめ。
アトリエの1階には、おおむね週一回、花を活ける。小さな場所だが、全部で5か所の飾るところがある。