パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

忙中閑あり、二人静

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年末のこの時期、いそがしいそがしいそがし~とばかりに猛然と片づけをしているが、捨てても捨ててもまだ減らないこの書類の山、
およびいつか使おうと思ったりいつか役立つと思ったサンプルやら試作品やら、
よくこんなに要らないものをため込んだものだと思う。

 

こんなとここそ忙中閑(ぼうちゅうかん)あり。

忙しいときにもわずかなヒマはあるもの、、、
というより作るもの。

一服のお抹茶と甘味で、パッサパサになった体と心をいやす。
何しろ紙を扱っていると、手や顔の脂っけがどんどん吸い取られていくような感じ~。

 

二人静(ふたりしずか)というお干菓子は、ちっちゃい紅白の椀型の落雁が和紙に包まれているもの。
なかなか風情のある名前ぢゃないの。。。

箱の絵柄は平安貴族の情熱的な抱擁シーンではあるが、植物のフタリシズカはもっと地味で清楚な花だ。

そして花の名前の由来は、静御前(のとりついた菜摘女)とその亡霊が舞う能の演目でもある。

って、忙しいのに何くどくど書いてんのかな~と思いつつ。

 

「苦中楽あり」ともいう。
苦しい中でつかんだ楽こそ本当に楽しいものである。

 

一粒の楽しさをしっかりと味わう今日この頃・・・。

 

 

 

 

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