サカキの花の香り
香りの第一印象
最初はビターでアニマル
プチグレン(petit grain)のようなほろ苦いウッディ感、オレンジフラワー(orenge flower)のようなオリエンタル感、インドール(indol)やアンバー(amber)調のアニマルが感じられます。
インドールは防虫剤も思わせる動物臭で、単独では不快ともいわれますが、ジャスミンなどの香りの中では、白い花のボリュームを感じさせてくれます。
背丈ほどの場所に咲いていましたので、よく開花した花の香りを吸ってみます。
また、とれた花も紙に載せて、ゆっくり香りを鑑賞してみました。
咲く時期によって香りが変わってくる
6月は特に木の花がたくさん咲く時期。
それも、タイサンボクのような大輪はまれで、小さくて地味であっても香りのある花が多い気がします。
サカキの木の花も、常緑の葉に隠れてあまり目立ちませんが、よく見るとびっしりとつぼみがついていて、これが満開になればもう少しあたりに匂いが漂う事でしょう。
昨年6月後半に訪れた際のサカキの匂いの記録を見ると、さっぱりしたジャスミン調のフローラルと書いてあります。
今回見たのは6月はじめ、まだ咲き始めたばかりだったので早く、そのせいでフローラル感が少な目だったのかもしれません。
同じ種類の花、同じ木に咲いた花であっても、個体差があります。
たとえ同じ花であっても、咲いたばかりと咲き終わりでは匂ってくる香りが違い、いぶかしく思うこともしばしば。
知っているつもりでも、機会があればその都度ごとに嗅ぐのは、新しい発見があるからです。
その揺れ幅の中で、その花の香りの特徴を覚えます。
人であれば兄弟にも個性があり、同じ人でさえ会った場所や季節によっても印象が変わることがあります。
でもその奥の、その人らしさというものも徐々につかめてくるもの。
「なじみになる」というのは、そういうものではないでしょうか。
花の香りとも、香料とも、友達のように馴染みになりたいと思って日々触れています。
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