処暑初候 綿柎開 (わたのはなしべひらく)
立秋を過ぎ、処暑(しょしょ)となりました。心なしか日暮れも早くなり、セミの声響く暑さの中にも秋の気配が漂ってきます。
ワタの花はハイビスカスによく似た形で、7月中旬から9月にかけて次々と咲いては萎み、結実していきます。淡い黄色の美しい花なのですが、木槿(むくげ)、芙蓉などと同じアオイ科の植物で、残念ながら1日でしおれてしまいます。
花がしぼむと、ガクの根元の子房が膨らみワタの実ができます。「柎(はなしべ)」とは、ワタを包む「花のがく」のこと。この時期から「わたのはなしべ」が開いてモコモコの綿毛が弾けるのです。
このクリーム色の繊細な花が、やがてコットンになるというのは意外な展開ですね!