パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

・夏の花・植物

朴(ホオ)の木の花 Magnolia obovata thunb

大きな朴の木(ホオノキ)の花。花の王様である。毎年ゴールデンウィークあたりに決まって満開になる。1~2輪咲いているだけで、甘くフルーティな香りが漂ってくる。満開の時期には、20センチもある巨大な花が、一つの樹に100輪は咲くのではないか。圧倒的な…

ブルーベル スパニッシュ Hyacinthoides hispanica

ブルーベル、これはイングリッシュ種ではなくスパニッシュ種だと思う。イングリッシュブルーベルは、強いハニーグリーンノートだが、スパニッシュの方が弱い。ブルーベルはヒヤシンスやツルボの仲間だから、同じような青臭いハニーグリーンなのは理解できる…

ムラサキケマン紫華鬘 Corydalis incisa Spring ephemeral

この時期、森に可憐な花を咲かせる、ムラサキケマン(紫華鬘)は春の妖精、スプリングエフェメラル。ここは新宿御苑、落羽松(らくうしょう)の森。落葉樹林の下草(したくさ)として、スプリングエフェメラルは背の低い、しかし比較的華やかな花を咲かせる…

ホリホック?アブチロン?Malvaceae?

槿(ムクゲ)のことを書いていて、アオイ科の植物をいろいろと載せてみようかな。そういえば・・・、昔グラースで撮った写真の中にもあったなあ。たくさんの写真の中から見つけてみると、紫のこれである。ウスベニアオイかゼニアオイか何かの変種かな、と思って…

ムクゲ,槿花 Hibiscus syriacus

ハイビスカスの仲間というと、身も蓋もない気がする。「槿花一朝の夢(きんかいっちょうのゆめ)」というように、儚(はかなさ)が身上だもの。「粋(いき)」とは、上品と下品の境界に淡く存在する。その境界は、人の心と時代によって動き、狭まり、また広…

カジノキ② 梶の葉のお手前 Broussonetia papyrifera

木の名札を読んで「カジノキ」とあった時、ふとこの葉を使った手前(てまえ)を思いだした。梶の木の葉は、切れこみが無く卵形のこともあるし、葉が裂けて3つになったり、かしわもちを包む葉の様に5つに分かれることもある。このカジノキの大きな葉は、茶道…

センニンソウ 仙人草 Clematis terniflora

これはどうみてもセンニンソウ,仙人草。白い小さなクレマチスだが、日本のものだと思っていた。 南仏の山で見るとは思わなかった。白い、雪のようなブッシュ。蘂が特別長い。これは、新宿御苑のセンニンソウ。ちょっと趣が違うかな。

ナンバンギセル 南蛮煙管 Aeginetia indica L

ナンバンギセル。ススキの根に寄生して生えてくる小さな植物。昨年は時期が外れたのか見ることができなかった。やや萎(しな)びて見えるのは、今年は暑かったせいだろうか、それとも時期が遅かったせいか。 思いのほかわさわさと生えている。そして、3年前…

ガーデニア,クチナシ,Gardenia jasminoides,

クチナシについては、今まで花から香りから、何度も書いているので目新しいことも無いのだが、やっぱりキレイだなと思うと写真を撮ってしまうし、撮ったら載せたくなってしまう。これは八重のくちなし、白い肉厚のいい香りのする花。中心の花びらの重なりが…

ギボウシ,白い花 plantain lily

ギボウシの白い花。見た目は百合のようだが、花のつき方と葉が違う。葉の緑がすずやかな、夏の花。春には、「うるい」という山菜として葉を食する。ちょっとぬるぬるする。日陰に咲く地味な印象の花だと思っていた。ヨーロッパへシーボルトが持ち帰って以来…

水生植物,アサザ,浅沙,Nymphoides peltata

アサザ、浅沙という。いつものように、朝の新宿御苑の母と子の森に行って、水辺を歩いていた。橋の上に立っていた男性がしげしげと、水の中の黄色い花を眺めている。遠目には、私は「コウホネかな~」とか思っていたのだが、近づいて見ると「これはアサザと言…

アフリカハマユウ,インドハマユウ,Crinum bulbispermum

遠めには、葉の形と花のつき方がハマユウ(浜木綿)に似ていると思ったが、そばに寄ると、白い花はユリに似ている。いくつかの大輪の花が一緒に、背の高い太い茎にまとまっている。ただし、若干しどけない感じで、ユリっぽくない。きりっとエレガントな、「…

モジズリ,ネジバナ,Spiranthes sinensis

蘭科の植物は、世界で15000種類もあるらしい。蘭(らん)の仲間は多いと聞くけれど、こんなちびっこい花まで蘭(らん)だなんて!ネジバナ、とかモジズリ、と言う雑草。子供のころは、どこでも見られたありふれた花だけれど、最近ではちょっと見かけないな。…

サルビア,Salvia splendens

ずっと離れた遠くから、真っ赤な塊が見える。今は花が少ない時期だから、なんだろう?そう思って近づいて見た。円形花壇をぐるり取り巻いたサルビアの赤い花。本当は、あまりサルビアって好きではなかったのだが。なぜかと言うと、ちょっと昭和っぽい花だか…

柿蘭,カキラン,茶花,Epipactis thunbergii

いつもお願いする近くのお花屋さんで、おまけにもらった柿蘭(かきらん)という夏の茶花。サロンの中が暗いので、あまりよく撮れなかったけど。 ほんの5mmほどの柿色の花を釣鐘状に咲かせる。よく見ないと気がつかないほどだけど、侘びた風情がとてもステキ…

柳とういろう,ヤナギ,Willow

水辺の柳はとてもいいもんだ。一昨日もビヨウヤナギのことを書いていて、柳つながりのテーマである。柳を見るたびに思い出すお菓子がある。子供の頃、和菓子メーカーの青柳外郎(ういろう)という名古屋のお菓子がとても好きで、よくお土産に買ってきてもら…

キンシバイとも、ビヨウヤナギとも。Hypericum monogynum

「柳眉(りゅうび)」とか、「柳眉ををさかだてる(眉を吊り上げる意味)」とか、いう言葉がある。美人の眉の柔らかなカーブを、柳の葉の形にたとえたものだ。梅雨の薄暗い空の下、鮮やかな黄色が目をひくし、長い蘂がなんとも美人である。においがないのが…

ハンゲショウ,Saururus chinensis,

まだ、一枚だけ白くなっているハンゲショウ。半夏生は、夏至の頃に、半分だけ色の白くなった葉を開く。まるでお化粧をしたようだ。そこで、半分+化粧のハンゲショウ。やがて白い葉がどんどん増えて、水辺が白く染まると、どこからか黄色い蝶がひらひらと飛…

あじさいの。 Hydrangea

あるいても、あるいても、つづく紫陽花のやま海と空の境目はどこ?地球は宇宙に浮いているのだから。

巨大アジサイ、紫陽花 Hydrangea macrophylla

再び、アジサイ(紫陽花)である。巨大、といっても全体が巨大なのではない。新宿御苑のアジサイの並木に、とても大きな花が一輪だけで咲いているのを見つけた。変異なのかな?複数の花の栄養が、この一輪に凝縮したとか。 同じ木の鞠(まり)咲きのアジサイ…

青梅,アオウメ,Japanese plum

梅の実が大きく膨らんでくると、梅雨の季節だと感じる。梅雨の漢字の由来は色々あるようだが、「梅の実が熟す頃だから」と言う理由は、季節感がありきれいだから、そう思いたい。 小さい頃、家の庭に大きな梅の木があって、よく実がなった。母は棒で梅の実を…

リンデンブロッサム 西洋シナノキ Tilia × europaea

リンデンバウムの花。新宿御苑の新宿門の外に、数本のリンデンの樹がある。この樹に気がついたのはまだ昨年のことだ。ドイツのベルリンにはウンター・デン・リンデンという有名な大通りがあるし、パリのテュルリー公園の並木もよく知られている。街中のリン…

昼顔、ヒルガオ、Calystegia japonica

「ヒルガオ」とカタカナで書くと、なぜか外来の種のイメージがする。ヒルガオは日本始め世界中に分布しており、特にそういうわけではないが、高麗とか、百済とか渡来したような雰囲気の字面(じづら)。ヒルガオを横からみると、凛とした漏斗(ろうと)型を…

ヒメジョン?ハルジョオン?Erigeron annuus

ヒメジョオンかしら?(姫女菀)ハルジョオンかしら?

あじさい、紫陽花、Hydrangea macrophylla

今年もまたアジサイの季節がやってきた。もうすぐ、梅雨。学名のハイドランジア、というのは「水の容器」と言う意味なのだそうだ。通常、花が開いていく過程では、たくさんの水を必要とする。茎の太さに対して、花の数が多いと水が足りなくなる。花びらのす…

夏の白い花,ハマユウ,Crinum asiaticum,

夏の夜の香りは、からだにまとわりつきながら重く沈んでいく白くぬるいいくつもの手が伸びてくる闇の眠りに惹きこまれるその手前で引き返す濡れたビロードの苦しげな吐息いっそ淵に飛び込めば月光にきらめく翔を持つ蜻蛉(かげろう)の翳►タイワンハマオモト…

タイサンボク 泰山木 Magnolia grandiflora L.2015

夏の白い大きな花、タイサンボク,泰山木。毎年会うたびに想う、この自然界の造形の妙(みょう)。 そろそろ、タイサンボクの咲く頃と思って新宿御苑を歩いてみた。知っている限り、タイサンボクの花を嗅げる場所は3箇所ある。タイサンボクは10メートルを越す…

隠れ家 hermitage

隠れ家。隠れたがっているようで、みつけてもらいたがり。人が通らない森の中に好奇心があったり、そんなところでめぐりあう秘密めいたきれいなもの。ぽっかりと光がさした陽だまりに群れ咲く、小さな白い花。 散った花が地面に積もって、雨上がりの青葉と蒸…

シャガ 著莪、射干、胡蝶花 Iris japonica

シャガ,射干はアヤメによく似た小さい花で、丈夫だしよく増える。昔すんでいた家の、あまり陽のささない裏庭にも、群れてよく咲いていた。ひとつの茎にいくつも花をつける。暗めの場所だから、白い花がよく目立つ。可憐な姿なのに、残念ながら花には匂いがな…

ハコネウツギ、ゲンペイウツギ、タニウツギ Weigela coraeensis

ハコネウツギ(箱根空木)は、開いたばかりは白、次第に花は紅くなっていくので、一枝に紅白の花が咲いている様に見える。大きく張り出したハコネウツギの枝が、雨の後で濁った池に映る。夏の到来を思わせる景色。昨年はハニーグリーンでスイカズラのような…

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