パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

夏至次候 菖蒲華(あやめのはなさく)

アヤメ,菖蒲,ハナショウブ,

 

夏至次候 菖蒲華(あやめのはなさく)

 

夏至次候、菖蒲(あやめ)が咲く季節となりました。
夏至を境に、トータルでは夜の時間が徐々に長くなっていきますが、まだ1週間は日没が遅くなります。いましばらく夕暮れ時を楽しみたいですね。

 

 

「アヤメ」と「ショウブ」と「ハナショウブ」は、どれも「菖蒲」という漢字をあてますが、端午の節句にお風呂に入れる「ショウブ」は、サトイモ科のショウブ(Acorus calamus)で、アヤメ科の「ハナショウブ」やアヤメとは別の植物です。

 

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ハナショウブ,花菖蒲,

一方、同じアヤメ科には杜若(カキツバタ)もあり混同されやすい花。 

どちらも優れていて優劣がつけにくいという意味の「いずれがアヤメかカキツバタ」ということわざもありますね。

 

 

そのもとになったのは、その昔、源頼政(みなもとのよりまさ)が詠んだ歌と言われています。

 

頼政が、宮中の菖蒲前(あやめごぜん)という美女に思いを寄せていることを知った鳥羽上皇は、「どれが意中の菖蒲前か当てたら褒美(ほうび)として娶わせよう」と五人の美女の中に紛らわせ、御簾(みす)の向こうに後ろ向きに座らせました。

 

上皇から「想い人なら、顔を見なくてもわかるはず」と言われ、窮した頼政はとっさに

「五月雨に沼の岩垣水超えて何れかあやめ引きぞわづらふ」

と返したところ、上皇はその機転と歌のうまさに感心して、菖蒲前を頼政の前に連れて行った、という言い伝えです。

 

 

菖蒲香(あやめこう)

 

香道のお席にも、頼政の歌にちなんだと言われる「あやめ香」という組み合わせがあります。

「五月雨に 沢辺の真薦(まこも)水越えて いづれあやめと 引きぞわづらふ」という、先ほどのとは別バージョンの歌です。

香木の中から一つ(菖蒲前)の香りを先に試し聴きしした後、4つの香木(真菰)にまぜて出題し、5つの中から菖蒲の香りを選ぶという趣向です。

 

さらに混乱させてしまうのですが、

この真菰(まこも)はイネ科の植物で、サトイモ科のショウブの方に似て地味な花をつけます。

菖蒲前は、アヤメの美しさではなく、ショウブのようなすっきりとした香り立つ女性だったのかもしれません。

 

 

 

まとめ。

アヤメ科植物
・アヤメ(イリス)・・・乾いた畑
ハナショウブ・・中間
カキツバタ・・・湿地

サトイモ科植物
・ショウブ(カラムス)・・・水生・池(花は地味)

イネ科植物

マコモ・・・水生・池(花は地味)

 

花の見分け方の記事はこちら↓

parfum-satori.hatenablog.com

 

 

 

 

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