パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

今日のお花 菊と茄子 Halloween

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ようやく、移転後の新しいアトリエにも慣れ、近くのお花屋さんとも徐々に顔なじみになった。六本木あたりでは、大きなバラの花束や、胡蝶蘭の鉢を気前よく買う人が多いようだ。
 
一方こちらは1本、2本と渋めの花を買う。はじめは気が引けたが、店主のおじさんがとても親切で、相談しながら買うのも楽しい。
 
秋も終わりになると、花の種類も減って菊が中心になる。いろいろ出してもらったがしかし、菊を3種もあわせると仏花のようだ。お勧めによって、あと一種類は、実物(みもの)にすることにした。
 
 
「ハロウィンだし、オレンジでまとめたら?」
「そうねえ、この、茄子がいいわあ」
「お、よく知ってるねえ」
 
 
などと掛け合いながら、これを買うことにした。昔はスーパーマーケットなんてなかったから、魚屋さんでも八百屋さんでも、こんな風にひと言、ふた言話しながら買い物をしたものである。
 
 
花器は唐金(からかね)にするか、迷ったが低めに切って梅の染付けの壷に活けた。となりに「茶壷の香水瓶」も飾ってみる。
 
 
気に沿う花がないとつまらない。しかし、少しのお花でも工夫次第で部屋が華やぐ。お部屋に一輪、一葉(ひとは)なりとも植物があるというのはいいものだ。
 
 
 

 

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