パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

2015-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ニオイサンタンカ(匂山丹花)Ixora odorata

キンモクセイも終わってしまったし、何となく寂しい気分であったが、気持ちいい風の吹くなか、ぐるっと新宿御苑をまわってから温室へ行って見た。 温室には夏の間はあまり行くことがなかったので、久しぶりに少し変わったものがみれるだろうか。そんな風に思…

エフェメラルについて autumn ephemeral

春の妖精に対して秋の妖精、オータムエフェメラル(autumn ephemeral)。そんな言葉があるのかしら? 春夏秋冬、現れては消えていく花の妖精たち。 妖精を捕まえることはできない。 ただできるだけ長くそばにいてもらいたいと願うだけ。 美しい四季の移り変わ…

カジノキ② 梶の葉のお手前 Broussonetia papyrifera

木の名札を読んで「カジノキ」とあった時、ふとこの葉を使った手前(てまえ)を思いだした。 梶の木の葉は、切れこみが無く卵形のこともあるし、葉が裂けて3つになったり、かしわもちを包む葉の様に5つに分かれることもある。 このカジノキの大きな葉は、茶…

オハギ,ボタモチ,OHAGI,Botamochi

スタッフのH子嬢のお母さまが、手作りおはぎを持ってきてくださった。 黒い塗りの箱を開ける。スタッフから、「わあーきれいー」と歓声があがる。 外がもち米で中が小豆のおはぎはたまに見るけれど、これはさらに、ピンクのお花を模したしゃれた作り。 お味…

Between the sky and the sea

At midnight, lying on the bed, I hear the sound of the sea. I get up, step out on the balcony and the sea breeze blows up along with the heat from daytime. I gaze into the dark sea. The noise during the daytime is all gone. In the ocean, l…

カジノキ 梶の木① Broussonetia papyrifera

カジノキ(梶の木)のオレンジ色の実がなっている。 はじめは花に見えたのだけれど、春先にもこの木には花が咲いていたはずなので、形の異なる花がまた咲くとは不思議なことだと思った。 調べて見るとこれは花ではなく果実で、このオレンジのつき出た柔らか…

咲いています!キンモクセイ、金木犀Osmanthus fragrans var. aurantiacus

キンモクセイの香り 新宿御苑の新宿門を入ったあたりからすでにキンモクセイの匂いが漂ってくる。 新宿御苑にはキンモクセイのある場所はいくつかあるが、これはきっと、母と子の森にいく途中にある大きな木に違いない。 そう思って、広場を横切る道を森へと…

どんぐり マテバシイ Lithocarpus edulis

晴れた秋の朝、ツクツクと遠く近く、蝉が鳴く。 耳をすませば、秋虫の音に重なって、たくさんのドングリが、コツンコツンとひっきりなしに落ちてくる。 人が人を取り戻す。 箱の中では、私は生きていない。息をして動いていても、それは生きているのとは違う…

ヒバンバナ,曼珠沙華,Lycoris radiata,

「ヒガンバナ(彼岸花)を庭に植えるものではない、あれはお墓の花だから。」 そういわれても、気にせずに庭に植えたことがある。 若い頃は、ときに自分の中の「善」に不満を持つ。または挑戦的な気持ちがあって? ただ綺麗だったからかもしれない。 ヒガン…

プラタナスの木の下で under the Platanus trees

プラタナスの下に立って目をつぶると、 風の音が、 私をアルディッシュに連れて行ってくれる。 真の闇の中で、 朝まで夢を見ないで眠りたい。 Standing under the Platanus trees with my eyes closed, the sound of the wind takes me to Ardèche. I want t…

萩 Bush clover

ハギは、秋草だけれども、花の形をよく見ると、藤やエニシダ、ムレスズメなどによく似ている。 豆科特有の形だ。 萩の木は細い枝が地面からブッシュのように伸び、分枝した先に花が咲いている。 花に会う日がいつも風のある日なのか、枝がしなり易いせいなの…

ギンナン落ち始めました。銀杏,イチョウ,Ginkgo biloba

臭うな~と思ったら、9月だというのに、もうギンナンが落ちている。 それも、りっぱな大きさ。 結構、たくさん落ちているな~。 踏んだら靴の底が臭くなるので気をつけて歩く。 でもギンナンの落ちてくるのって、11月とかじゃなかったかな? 最近では植物の暦…

ツルボ,Barnardia japonica

ツルボに会いたい。 朝のうちにひと仕事を終えて、イソイソとアトリエを出る。新宿御苑の九時の開苑時間にちょうどついた。 もう、ここは自分の庭のごとく熟知しているつもりだが、「どういうルートで行こうかな?」と考えながら案内板を見る。 ツルボは一番…

今満開、ギンモクセイ 銀木犀 Osmanthus fragrans

ギンモクセイの花が満開 はじめに数輪が咲いているのを発見したのが9月3日だから、もう10日以上。 満開までいがいに長くかかったのは、お天気が悪かったからだろうか。 うっすらとしたクリーム色の花が、朝の日差しに爽やかに見える。花に近づき過ぎると、か…

落ち葉の匂い ジオスミン (ゲオスミン) geosmin

雨の後の雑木林で、落ち葉を踏んで歩くと、湿った土の匂いがする。立ちのぼったアーシーな香りが、足跡とともに追いかけてくる。 雨上がりの木立ちは、樹木の呼吸も一緒になっているからかな? 思わず深呼吸したくなる。 立ち止まり、ふわふわ積み重なった腐…

ギンモクセイ 銀木犀 Osmanthus fragrans. var. fragrans

今年のギンモクセイ、銀木犀がもう咲いている。 この写真は9月3日のもの。 ここ、新宿御苑にはキンモクセイ(金木犀)とギンモクセイの群生している場所がある。 「まだ早すぎるなあ」と思ったが、一応そばを通ってみると、なにやらいい匂いがする。あれ?…

秋の赤い実 オオツリバナ Euonymusplanipes Koelhne

秋の赤い実、オオツリバナ。 多少暑くても、緑の中に赤い実が見つけられるようになると、もう秋が来たと思う。 遠目にはマユミかな?と思ったけれども、近づくと実が5つに裂けているし(マユミは4つ)、実のつき方も殻の外側にぶら下がっている様子が、マ…

フレグランス鑑賞会 秋 9月13日(日)Fragrance school

10月開講のフレグランスデザイン講座(9月16日募集締切)受講をご検討の方、フレグランスが好きな方は、フレグランス鑑賞会にお越しください。 この夏、パリでリサーチした、話題の香りや日本未発売の香水、名香といわれる香りをとりまぜながら、ゆったりと…

パルファンサトリ フレグランススクール Summer Party 2015

パルファン サトリ フレグランススクールの「ランチパーティ夏」が、2015年8月30日(日)、御苑チャペルにて行なわれました。 パルファンサトリのパーティは、冬は「フレグランス デザイン コンテスト」の授賞式、夏は「フレグランス コラージュ コンテスト…

Copyright © PARFUM SATORI All Rights Reserved.