パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

フジバカマ,藤袴,Eupatorium fortunei,京都①

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秋の七草のひとつ、フジバカマ(藤袴)である。 はじめつぼみは濃い小豆色だったものが、開くと淡くなり、ピンクのフワフワした雲のように見える。




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この日、京都での催事の前日夕方に、少しだけ会場の近く東山界隈をブラブラする。台風の前で天気はあいまい。細かい雨が降ったりやんだりしている。

知恩院の近くを通ると、さくら餅のような、甘いクマリンの香りが立ちこめている。あたりを見回し、フジバカマを発見。そうして門の中を覗いてみたらたくさんのフジバカマの鉢が育成中。

ひと鉢とか、路地にひと群れ咲いていたことはあるが、一度にこんなたくさんのフジバカマを見るのは初めてだ。

これだけの量があれば、確かに道にまで香りが漂ってくるはずである。



フジバカマの匂いは、クマリンやヘリオトロピンのような甘いパウダリーな香りで、このピンク色の雲のような花のイメージにきわめて似つかわしい。

ものの本には、フジバカマは乾燥しないと香らないと書いてあるし、私も以前はそう思っていた。しかし生花もよくにおう。環境や個体差があるのかもしれない。


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自由に入れるようなので庭の中に入ってみる。奥にはヤブコウジとか、エンコウソウとか地味な植木鉢がたくさん。

『なんだろ、植木屋さんかしら?だとしたらずいぶんシックな植物を集めているんだな』などと思い、『さすが京都、お茶屋さんや料亭に納めるのかしら?』

とひとりごちる。


 
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実はここは園芸店などではなく、京都市都市緑化協会という公益財団であった。京都駅から西へいった、「梅小路公園」というところの管理業務をしているらしい。京都における新宿御苑のようなものなのだろうか。

フジバカマは準絶滅危惧種である。こういった絶滅危惧種などを保護して育てているのだろう。
次はぜひ、この梅小路公園にいってみたいものである。



「萩(はぎ) 尾花(おばな) 葛花(くずばな) 瞿麦の花(なでしこ) 姫部志(をみなへし) また藤袴(ふじばかま) 朝貌の花(万葉集・巻八 1538)」に詠まれている。

植物事典 フジバカマ キク科 フジバカマ属 学名:Eupatorium fortunei,




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日本の代表的な古典文学である源氏物語のヒロイン「紫の上」をイメージしました。美しさと才能にあふれていながら、奥ゆかしく優しい日本女性にふさわしい香り。

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