アトリエは新宿御苑のそばなので、たまに珍客がある。
建物で囲まれた吹き抜けの中庭には、ぐるっと周り廊下がある。
その11階の壁に、体長5センチくらい、足まで入れると7センチくらいのバッタが、
じいっと貼りついている。
植物と違い、虫は詳しくないけれど、これは何バッタのかな?
バッタは夏休みの思い出であると同時に、秋をも連想させる。
季語は「秋」。
体感と気分と暦ではずれがあるけれど、考えたら、もう、立秋もとっくに過ぎた。
気がつけば、南向きの窓からは陽が室内まで差し込み始めて、こんなに暑い毎日にもかかわらず、秋の日は確実に近付いている。
少し耳を澄ませば、虫の声だって夏の初めとは違っていて、
都会の真ん中でも、季節を感じることはできる。
たまには赤とんぼが扉の上にとまっていることもあったりして。
今日は、神宮外苑の花火大会。
こちら(花火)は、江戸時代までは秋の季語だったのが、
今は夏の季語だそうだ。
ポンポンという音をすぐ近所で聞きながら、今夜もまた一人アトリエで残業だ。
年ごとに時の過ぎる速さよ・・・・。