パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

福田喜重展  銀座和光 GINZA

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着物や帯などに絹糸で刺していく刺繍を日本刺繍と言う。

能衣装や、相撲の化粧まわしなどにも使われていて、1400年の歴史があるそうだ。京都では京繍、加賀では加賀刺繍と生産地で呼び名が違う。

ほそい絹糸を一針一針、細かく刺していく。以前、それは江戸刺繍の、鶴を刺している途中を見せて戴いたことがあるのだが、刺しても刺しても面が広がっていかない感じだ。1日かかってもほんの1センチしか進まないと聞いた。帯一本仕上げるのは、気の遠くなるような作業だ。

「もっと、太い糸で刺していったら早いだろうに・・・」と思ったが、それでは繊細さだけでなく力強さも出ないそうだ。

別な折に、一本まるまる総刺繍の、源氏物語絵巻の帯を持たせてもらったことがあるが、非常に軽く柔らかくしなやかて驚いた。それまで、刺繍のたくさんしてある豪華な帯ほど重たいものだと思っていたが、細い糸で丹念に刺しているからこその手触りだろう。値段もびっくりだが、その手間を考えたら納得せざるを得ない。

 

さて今日は、福田喜重氏の個展を拝見しに和光へ行った。氏は、「刺繍」の重要無形文化財保持者である。

繊細な刺繍に金銀の箔を組み合わせた、美しい着物の数々。惜しくてとても着ることができない、宝石の様な作品だ。

今日も会場にいらしていたが、会期中、ご自身による作品解説も予定されているそうだ。

 

暖かい日和の中、眼福の帰りは、隣の和光ティールームでお茶をして、ゆっくり過ごすのはいかがだろう。

 

2月25日から3月13日まで、銀座和光本館6階ホールで開催。 

東京都中央区銀座4-5-11 和光本館  

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上の写真は御案内状から。 これではよくわからないが、着物に施された箔と刺繍の一部だ。

 

 

  

 

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