パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

6 グラースの花・ジャスミン

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これは香料用のジャスミン。グラースに行った時に畑で撮影した。

あんまりよく撮れてないなー。


学名はJasminum grandiflorum。学名はだいたいラテン語から。

花の名前は同じでも全然別の植物、種類、属だったりすることがよくある。
「地域による俗称」とか、「見た目似ているからという理由」で、「全然別のものなのになぜかついてしまった」など、さまざまな混乱するようなことがおきている。

話はそれるが、以前タクシーの中のテレビでこんなことを見た。アロマの会社の広告にもかかわらず、ベルガモット(オレンジ)の香料の説明文に、ベルガモットタイマツバナ)の写真がついていた。ひどい勘違いだ。
ラベンダーだと思って「コットンラベンダー」という苗を買ったのに、咲いたのがキクのような花だったということも聞く。

でも、学名を使えば、1種類1対応なので間違いがない。(理想は・・。普通は言わないけど)

ジャスミンの別名の素馨(ソケイ)は、中国の傾国(けいこく)の美女の名前と言われているが、調べてもいつの時代の女性なのかよくわからない。「馨」という漢字をよく見ると、「香りの声」という文字が入っていて意味深い。

白い可憐な花にもかかわらず、匂いは甘く濃厚でアニマリックな部分もありセクシー。花のアブソリュードも黒っぽく粘性が強い。

清純さと妖しさの2面性が心を惑わす。


4月24日のハゴロモジャスミンは香料を取るものではない。

 

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▸ 植物図鑑 ジャスミン モクセイ科 ソケイ属  学名:Jasminum grandiflorum

 

 

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