ほおずきチェリー「なでしこ」という、食用のホオズキ。
デパ地下の野菜売り場で売っていた。
和紙にくるまれた果物かしら、と思ったら、なんとホオズキだった。
フルーツトマトのような大きさで、色はみかん色。
きちんと箱につめられてなんとも愛らしい。
思わず買ってしまった。
つまんで実をかいでみると、酸味のあるフルーティな香りがしてくる。
発酵したお酒のような匂いもある。
かすかにバニラのような甘さと、白い花の匂いもする。
口の中に生のままほおばる。
皮がプチっとはじけて、なかからフルーツトマトとパッションフルーツを合わせたような、やや青味のある酸っぱいお味が広がる。
種のぷちぷちとした触感も面白い。
ビタミンがたっぷりという感じだ。
ちょうど教室の生徒さんが来ていたので、それぞれ感想を聞いてみた。
「チェリーとプラムを足したみたい。みかん?」「何かの味に似ている・・・いちぢくの種」「ややえぐみがあるけど、さわやか」「キウイのまんなかのところ」「後口がバニラみたい」
などなど。
ほおずきと言えば、よく熟れた赤い実をもんで、そっと中の種をとりだし、口の中で鳴らしたりして遊んだ。
どちらかといえば観賞用。
夏にお盆の飾りとして使うもので、食べるなんて考えなかった。
が、ヨーロッパで食用のほうずきは親しまれているらしい。
とにかく、このカラにとっても価値がある。
カラから外してしまうと中身もただのプチトマトみたいだし、食べてしまったらカラはただのカラだし。
天ぷらにしたり炒めたり、熱を通すともっと甘さが増すそうだ。
はずしたカラにもどしてお皿に盛りつけたら、なかなかおしゃれな一品になりそうだ。