風鈴の音が、風を感じさせる。
そんな光景も最近ではあまり見られなくなってしまった。
音がうるさい、からだそうだ。
夏の涼をとる工夫は、昔はいろいろされていて、それがまた風物詩であり、歳時記でもあった。
風鈴はもちろん、赤い金魚や、うち水、夕立、蚊取り線香のにおい。
めぐってくる季節を感じるものたち。
子供のころ、クーラーは応接室にしかなかった。
夏休みに、何日しかつけない特別なもの。
日本は四季のめりはりのあるのが特徴だった。
しかし最近、冬からいきなり夏になってしまうような気候の変動や、暮らしの中からそういった季節感のあるものが無くなっていくのは、さみしい。
それは、私が寂しいというよりも、これからの若い人たちのことを考える。
今の子供たちが20年後に、「夏」と言って何を思い浮かべるのだろう?
文化の衰退につながっていくのかナ・・・と思う。
あらたな、何かが生まれてくるのだろうか?