パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

霜ばしら 銘菓

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さくさく、霜ばしら。

 

 

関東ではまだ、霜柱が立つには早いけれど、これは仙台のお菓子で「霜ばしら」という。

 

缶のふたを開けると、白い粉がぎっしりで、初めはどうやって食べたらよいかわからない。
この白い粉は、らくがん粉なのだそうだ。

この粉を半分くらいざーっとあける。
すると、この写真のように、きらきらと輝く白いしもばしらが見えてくる。

はじめはぎっしり詰まっているので、取りだしにくい。
そーっと、壊さないようにつまんで口に入れる。

舌の上でさらりと溶けて行く。
きっと寒い北国の山で、きれいな霜柱を口にした時のはかなさって、こんなんだろうなあ。

 

 

甘さをしいて例えれば、綿菓子かな。
フワフワじゃなくて、絹糸のように細く伸ばして固めたらこんな感じなのじゃないだろうか。

 

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このお菓子は、冬の間しかつくらないそうだ。
繊細で日本人ならではの感覚。

缶の色が惜しい気がするが、きどらない「郷土のお菓子」というよさなのかも。

 

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九重本舗 玉澤 [霜ばしら]

仙台市太白区郡山4-2-1   tel 022-246-3211

 

 

 

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