パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

パリ発・ニッチフレグランス・ショー

 

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10月2日~5日、パリでニッチフレグランスのエクスポジションがありました。

 

 

メガブランドの香水が、大量生産で行きつくところまで行ってしまったため、その反動から小さなメゾンで作られている個性的な香水に注目が集まっています。

 

ROBERT PIGUET(ロベルト・ピゲ)やD'ORSAYなど、歴史のある香水ブランドから、新しいブランドまでブースを連ねていました。

 

街はパリコレの最中で、カメラマンやモデルさんなどが忙しそうに行きかい活気に溢れていました。ちょうど、ソニアリキエルの前を通ったら、フラッシュが光り、ショーに来た人たちでいっぱい。

 

ウインドウを見て歩くと、5060年代デザインを彷彿とさせるドレスが飾られていました。不況の時は、クラッシックがはやるとか、流行は繰り返すと言いますので、再びエレガント路線が来るのかもしれません。

 

香りも、よくあるフルーティ・グリーン・オゾンといった軽い香りから、高級感あるクラッシック路線へ。

 

昔のオリエンタルの焼き直しではなく、ウッディが来るというのは、調香師仲間でも言われているところ。サンダルウッド、パチュリ、バルサム、そして日本のヒノキや香木の香りも注目されています。

 

そして、「練り香水」の流行がようやくパリから始まりそうです。昔から固形の練り香水はありましたが、一部の愛好家だけで、一般にはあまり知られていませんでした。アルコールソリューションの香水と違って、最初の匂い立ちこそ強くありませんが、そのよさは、持続力があり、肌からほのかに匂ってくること。

 

練り香水の性質は本来日本人向きだと、私は以前から注目していました。周囲にアピールするダイレクトな香りより、自分が心地よくいたい、そんな日本の女性にはぴったりだと思います。

 

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