パルファン サトリの香り紀行

調香師大沢さとりが写真でつづる photo essay

Mizunara-ミズナラ- 水楢の木を探して 番外編

赤城山の手打ち山菜天ぷらそば

Mizunara-ミズナラ- 水楢の木を探して 番外編

山菜天ぷらそば

2018年の5月、赤城山ミズナラ林を訪ねた時のことである。書きかけのまま置いてあった原稿をまた思い出してゆるく書いている。(そのため文体が最近のものとちょっと違う)
 
 
雨の中、葉の開いたミズナラの樹をみんなで探し探して午後もだいぶ過ぎてきた。夢中であちこち歩いていたが、お腹がすいているのを思い出す。
 
近くの蕎麦処(そばどころ)で遅めの昼食をとることにした。道路沿いに見つけた古民家風の建物、「風の庵」は石臼轢きの十割そばと看板に書いてある。
 
中に入り、濡れそぼつ合羽(かっぱ)と靴を脱ぎ、座敷に上がるとほっとする。
 
 

「季節の山菜天ぷらそば」を注文。
 
天ぷらは地場で採れたコシアブラ、ウルイ、タラノメ、コゴミなど、ほかにも見たことのない山菜が山盛りになっている。
 
なかでも香りのよいかき揚げがあり、記憶にある香りに一瞬とまどうが、すぐに山椒(サンショ)の葉とわかった。
 
一枚でも刺激のある山椒の葉だが、これほど一度に塊(かたまり)で食べても、揚げてあるためか、ほどよく辛みが抜けて芳ばしい。
 
 
 
蕎麦屋さんの入れ込み(座敷)の掃き出し窓からは、曇天と相変わらずの雨。
 

 
 
赤城山のミズナラ林、大沼4.jpg

ミズナラの写真を撮りたい!

 
おなかがいっぱいになったところで気を取り直し、小沼から標高を少し下げて大沼周辺に行くと、葉が展開し始めているので車を止めてもらって写真を撮る。
 
雨は小休止だが、傘をさしたり閉じたり、曇った眼鏡をかけたり外したりが忙しい。うっかり裸眼でカメラのモードが見えづらい。
 
 
木に寄りかかり、下から葉を撮ろうとして、思わず眉間に縦ジワを刻んでいるところである。
 
 
雨は小休止だが、傘をさしたり閉じたり、曇った眼鏡をかけたり外したりが忙しい。うっかり裸眼でカメラのモードが見えづらい。
 
 
木に寄りかかり、下から葉を撮ろうとして、思わず眉間に縦ジワを刻んでいるところである。
 
 
 
赤城山のミズナラ、大沼
 
下から見上げて撮ったのがこの水楢の木の芽の写真。
 
 
 
 
 
大沼湖畔の赤城大明神

大沼湖畔の赤城大明神


通りかかった大沼湖畔の赤城大明神にお参りし、ミズナラの発売祈願をみんなでする。
スタッフのK君も、雨の中付き合って大変だっただろう。心の中でありがとうごと手を合わせる。
 
色々なことがあって感慨深い。
 
 
あれから1年、プロモーションもゆっくりがパルファンサトリペース。
水楢の樹は成長が遅く、樹齢にくらべてあまり大きくならないのは、根に栄養を回していることも理由のひとつ。
 
コンセプトに相応しいテーマかな、とスローなことの言い訳にしている。
 
 
 
 
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