シス‐6‐ノネナール（cis-6-Nonen-1-al）は、強いメロンの香りがする。
「シスー６ーノネナール」は、「ノネナール」と言っても、中高年者特有の体臭の原因となる「加齢臭」（２ーノネナール）とはまったく別のにおい。
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香水の世界では、しばらくフルーティータイプの流行が続いた。
甘いお菓子や、みずみずしい果物の香りは、小さい時からなじんだ故に嗜好性が高い。だれでもに受け入れられる、逆にいえばお子様向けの香りだ。香水がマダムのための時代から、気軽に若い人たちが使うものへとマーケットが遷ったこともあるかもしれない。
また、シャンプーやボディーソープなどのリンスオフ（洗い流す）商品ではフルーツの香りは昔から人気が高く、そんなところからも来ているのだろう。
フルーティーノートとひとくくりに言っても、ピーチ、アップルのポピュラーな香りから、ライチやマンゴー、バナナ、メロンの様なやや癖のある香りまで、いろいろだ。
メロンはアメリカ圏では人気があるが、日本では難しい香りだった。果物として食べるときと違って、においだけみたとき、あのグリーンが苦くて嫌と言う人が多い。
しかし、ピーチ、アップルなどがもう出尽くした感があるので、少しづつフレグランスに見られつつある。
cis-6-nonenalは、ほんの少しムエットにつけて置いておくだけで、その辺一帯にメロンのにおいが漂う。 マリン、オゾン系のメロナールや、ヘリオナール、フローラルオゾンなどとともに、透明な水っぽさと、ややぬるぬるした感触を香りに与える。
香料の世界では、名前がそっくりでにおいが全く別物がたくさんあるのでややこしい。
分子式：C9H16O
化学名：(Z)-6-ノネン-1-アール
英語別名：(Z)-6-ノネナール;(Z)-6-ノネン-1-アール;cis-6-ノネナール
