夏休みなので、学生の頃を思い出してこんなレポートを書いてみました。
PERFUME(パフューム)の語源は、Per Fumum(ペル・フムーム)。「煙(Fumum)を通して(per)」というラテン語から由来しています。
スパイスや香草などの貴重な香料を、宗教的な儀式に使用したのがその始まりです。香を火で焚いて、煙が天に昇っていくその一本の道筋に、古代の人々は祈りを託したのでした。
宗教から始まり、神様のために使われた香料は、やがておしゃれ、娯楽としての利用も加わり、王などの権力者のものになっていきます。
古代エジプト、メソポタミア文明の時代からギリシャ、ローマへとその時々に力のある国で、香料の文化も栄えました。
香水の誕生は14世紀頃。カトリーヌ・ド・メディチ、マリー・アントワネット、ナポレオンなどさまざまな歴史上の人物が香水の物語に登場し、やがて貴族、富裕層、一般人へと広まりました。
20世紀に入ると香水は芸術の域に達します。1980年までに、名香と呼ばれる香水が数多く生み出されました。
しかしこの30年は、画一化された大量生産品が主流になってしまいました。おしゃれに敏感な人たちは物足りなさを感じ、もっと高品質な香水、個性に合う香りを求めるようになってきています。
写真:国際香水博物館グラース