香水の原料
古い時代、初期のころの香水は「バラやジャスミン、スミレ」などの花、「レモンやオレンジ」のかんきつ類、植物から採った香料を中心にシンプルな組み合わせで作られていました。
また、「白檀」のような木の香りや、「ムスク」などの動物性香料も持続力を高めるために入れられています。
そのほかハーブやスパイス、樹脂系の香りなど、天然香料は150種類程度ありますが、組み合わせが乏しく、香りのバリエーションが限られていました。
やがて20世紀になるとたくさんの新しい香料が生み出され、今では1000種類以上の香料が香水用に使われています。
調香オルガン台
調香師が香りを創るためのこの台は、「調香オルガン台」といいます。1000種類にも及ぶ香料が、まるでオルガンの鍵盤のように並んでいます。
一つの香料は一つの音符となって、いくつかが合わさって和音を作り、それがさらに連なって旋律を奏でる・・・。香水を創ることはしばしば作曲に例えられます。
また、香料を絵の具に見立てれば絵画表現のようであり、「ことば」に置き換えれば詩や文学にもなぞらえうる、芸術のひとつなのです。