八重のプリーツィーな桜、黄色い鬱金(うこん)
桜もだんだんと八重の時期になってきたが、変わり種の黄色の鬱金と緑の御衣黄は新宿御苑でも人気が高い。
人はやっぱり珍しいものを見たがるものらしい。
甘い春のやさしさ、でいえばピンクがきれいだと思うのだが、渋い好みの鬱金(ウコン)も乙なものである。
この時期は他の桜の濃いピンクが目を引いてしまうし、緑の葉の中に黄色いウコンは目立たない。
昔、「緑の桜があるらしい」と噂を聞いて御苑に来た頃は、咲く時期もよくわからなくて何度も足を運び探しまわった。
が、毎年来ているうちによくみると新宿御苑のあちらこちらに植えてある。
ギョイコウ(御衣黄)も、珍しい緑の桜。
濃い緑の筋が入った細めの花びらが、のちに中央から赤く色づいてくる。
こちらも本当に渋い桜だ。
案内によると、新宿御苑には65種1300本の桜が植えてあるそうだ。
小輪、大輪、一重八重、白から濃いピンク、黄色、緑・・・。
バラエティ豊かな桜の園。
時期をずらして咲いていくので、ソメイヨシノを挟んで3か月は楽しめる。
私はまだ30種類くらいしか見付けられていない。
ふだん桜のない時期に歩いて名札を見ては、次の桜の時期には絶対に見ようと思っている。