カーネーションは、おもちゃっぽくて匂いの印象は少ないが、実は甘いにおいがする。
匂いの中心はEugenol(ユゲノール、オイゲノール)。バラの中にもキーとして含まれるし、百合はこれに近い Iso eugenol(イソユゲノール)が不可欠。
ユゲノールがどんな匂いかというと、クローブ(丁子)というスパイスとも、正露丸とも、歯医者さんの消毒のにおいとも言われる。オリエンタルタイプの香水には重要な素材である。
オーソドックスな赤いカーネーションから、今は小さいスプレー咲きのものまで多種多様。ジャコウナデシコという和名からもわかるように、もともとはナデシコの仲間で、いい匂いがするという意味。5枚からどんどん増えてポンポンのようになった、はなびらの先のぎざぎざをよくみれば、確かにナデシコ風だ。
ジャコウ(麝香)はムスクのことで、匂いのする植物にはこの冠が付けられることがあるが、ムスクのにおいがするわけではない。マスクメロンとか、ムスクローズとか、立ちジャコウ草とか。
赤いのもピンクのも昨日もらったので、前よりもっと好きな花になっちゃった。
写真:スプレー咲きの淡いピンクカーネーション。濃いピンクはガーベラ。ほかに、バラとスターチスとかすみ草。