目にも鮮やかなフランスのポピー。 ひなげし、虞美人草(ぐびじんそう)ともいう。
匂いはなく、シルクのような薄いはなびらは細工物のような印象だ。
風にゆらゆらとする細いステム(茎)が、いかにもくびの細く長い美人のようである。
花が散った後の子房(実)もカッパみたいでユーモラスな形。
実はドライフラワーで飾ったりもする。
これとは別種のケシ(ソムニフェルム種)、アツミゲシ(セティゲルム種)からは、採取が禁止されている「アヘン」が取れる。この種類は大きな握りこぶしほどの子房ができる。ここに傷をつけて樹脂をとるらしい。
私が薬用植物園で見たのは紫と白だった。もっと花が大きく立派である。毛は生えておらず、葉が茎を巻くようにつく。栽培は禁止されている。