パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

フランスのポピー /poppy _ papaver rhoeas L.

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目にも鮮やかなフランスのポピー。 ひなげし、虞美人草(ぐびじんそう)ともいう。

匂いはなく、シルクのような薄いはなびらは細工物のような印象だ。
風にゆらゆらとする細いステム(茎)が、いかにもくびの細く長い美人のようである。

 

 

花が散った後の子房(実)もカッパみたいでユーモラスな形。
実はドライフラワーで飾ったりもする

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これとは別種のケシ(ソムニフェルム種)、アツミゲシ(セティゲルム種)からは、採取が禁止されている「アヘン」が取れる。この種類は大きな握りこぶしほどの子房ができる。ここに傷をつけて樹脂をとるらしい。

私が薬用植物園で見たのは紫と白だった。もっと花が大きく立派である。毛は生えておらず、葉が茎を巻くようにつく。栽培は禁止されている。

 

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明るい光の下によく似合う、5月の花。

 

▶ 花事典 ヒナゲシ :ケシ科 ケシ属  学名:papaver rhoeas L.

 

 

 

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