笹の葉さらさら のきば(軒端)に揺れて、
お星様きらきら きんぎんすなご(金銀砂子)
七夕のうたの、砂子。
砂子は金銀箔を粉末状にしたもののことで、和紙などの上に蒔(ま)いて装飾に用いられる。
紙を絵具で染めたり、刷毛で色を引く、さらに砂子で煌びやかな装飾をする技法は、古くから日本で行われ、宗教的文章や重要な絵画、書を作成する際に利用された。
また、日本建築においても、上流階級の邸宅の、襖(ふすま)などの装飾に使われているが、この技術を伝承する職人は年々少なくなってきている。
永井さんは、日光田母沢御用邸や、明治記念館の明治天皇の謁見の「金鶏の間」の修復をしたり、ザ・ペニンシュラ東京のスイートの壁面や天井を手掛け、NHKの美の壷にも出演した、一流の金箔砂子師である。
平安時代から受け継がれてきた、古典的な砂子はもちろん、日本画や様々な技法を取り入れて、新しい素材感の作品もたくさん生み出している。
以前からお付き合いさせていただいているが、
この日も、モダンで素敵な紙をいろいろ見せていただいた。
行くたびに、新しい発見があって、ドキドキする。
すごく触発されてしまう。
紙好きの私としては、工房は宝の山。
遊びに行ってはちょっとづつおねだりをして、ちいさい紙片のコレクションを増やしているのであった。
(※写真は許可を得て掲載しています)
砂子や箔など、和紙装飾加工のさまざまな技術を説明している、
永井さんのN工房のホームページ→ http://www.n-kobo.jp/index.html