パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

空と海の境界で Cannes2

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深夜、ベットの上で、遠く潮騒の音が聞こえる。
起き上がりベランダにでれば、昼間の熱気をはらんだまま、海の風が吹きあげてくる。

暗い海を眺めてみる。

昼間の喧噪が去り、海のあたりには船の灯りが浮かぶ、その明かりが遠ざかり、やがて闇に飲まれていく。

昔の人ならば、船は海の、へりから落ちてしまったのだと思うだろう。


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思考が飛躍する。

小雨振る、薄暗い林の道に、青いアジサイの灌木がこんもりと続いており、それが、緩やかに曲がった道を折れても、また同じようにアジサイの山が、前も後ろも、行けども行けどもあるのかなあと、化かされているような。

そんなとき立ち止まってガクアジサイの、中心の細かい花と、花びらのように変化したガクが、取り巻く花輪のようなブルーを見つめているうちに、水平線の、海と空のさかいはどこにあるのだろうとふと考えたのを思い出したのである。


視認できる水平線までの距離はわずか4~5キロというので、私たちが世界の果てと思っているのはほんの近所にすぎない。
距離にしておよそ御所から新宿御苑まで。


でも、追いかけるほどに水平線は遠ざかっていくのだから、世界に果てはなく、また、元に戻って来るばかりだ。

地球は宇宙に浮いているので、海と空の境は、海そのものなのだろう。


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水墨のような青い山。

湾で囲われた、凪いだ海はまるでフライパンの中のお湯のようだ。
灼熱にあぶられ、水蒸気がもうもうと上がり遠いほど霞(かすみ)がかるカンヌの夕方。



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