パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

あじさい、紫陽花、Hydrangea macrophylla

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今年もまたアジサイの季節がやってきた。
もうすぐ、梅雨。
 
学名のハイドランジア、というのは「水の容器」と言う意味なのだそうだ。
 
 
通常、花が開いていく過程では、たくさんの水を必要とする。
茎の太さに対して、花の数が多いと水が足りなくなる。
花びらのすみずみまで水分が行き渡らないと、充分に開くことができない。
 
 
たっぷりの雨が地面を潤す、6月。
アジサイが梅雨時に咲くのは、そういうことなのかなあ・・・。」
と思いながら眺めている。
 
 
 
アジサイは切花にすると見栄えがするが、水揚げが難しい。
 
固い茎を花バサミで切ると、その中心に発泡スチロールにも似た、白いキビガラ状のものがつまっている。
これを少し取り除いてから水切りすると、うまく水を吸い上げる。
 
 
 
花がすっかり開いてしまえば、こんどは簡単にドライフラワーになる。
朽ちていくファジーな青色は、とてもきれいだと思う。
 
夏の間は生花を涼やかに楽しんで、ドライフラワーにした花を秋から冬に飾ると、暖かみがあっていい。
 
 
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上の写真はお花屋さんでも見かける、緑色の小さなアジサイ
 
これは、これから花がおおきくなっていくにつれ、青くなるのだろうか?
それとも、こういう品種で小さいままなのかな?
 
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アジサイの花びらは、花ではなく「」なのだという。
ガクアジサイを見ると、中央の部分に小さい花が集まっている。
ガクが変化して、中心まですっかり花びらの様になったのが、まり咲きのアジサイ
 
 
 
 
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3枚の花びらが珍しいガクアジサイ
 
あとでわかったのだが、これはヤマアジサイの紅風車と言うらしい。
 
 
 
 
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