パルファン サトリの香り紀行

調香師大沢さとりが写真でつづる photo essay

チーズとワインと洋梨と Tete de moine & rindo 2009

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りっぱな洋梨やザクロ、くりなどが盛られたフルーツバスケットの横には、布に包まれたチーズが。
これはなんとなくうまそうな気配が漂う・・・。


真ん中の棒といい、ドームがかぶさっていて変わってる。
なぜこの棒が立っているかの意味は、その後すぐわかるのであった。

 

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これはテット・ド・モアンヌ(Tete de moine)という、フランスとの国境に近いスイスのチーズだそうだ。

 

ジロールという削り機だ。
棒に歯をセットして、くるくるとまわして、このチーズを薄く削る。
わあー、なんか楽しそう。

ひらひらのリボン状になったのをお皿に盛ってくれる。

 

「テット・ド・モアン」というのは、お坊さんの頭と言う意味だ。
キリスト教の僧侶は、頭のてっぺんを剃り、その周りに短く髪を残した、コロナという髪型をしてる。
お店の人の解説によると、くるくると削る様子がその頭を連想させるからとか。

さて洋梨+チーズときたら、やはりワインでしょう!

 

 

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今日はお勧めの赤ワインがあるという。

「うーん、赤かあ・・・。」
本当は白にしようかと思ったのだけど、、、

 

カリフォルニア・ナパバレーのrindo.。初めて聞く名前だ。
2009年の初のエステイトボトル(完全自社製造の良質ワイン)だというので、お勧めに従いそれを戴くことにした。
rindo って外国のブランドかと思ったら、日本の方が作っているらしい。
りんどうの花からつけた名前だとは・・・。

 

 

ひとくち目、あれっという感じ。
そんなにたくさん知っているわけではないけど、普通にイメージしている赤ワインと風味が違うなあ。
何かとドライフルーツを煮詰めたような、とても複雑なお味が・・・。

テット・ド・モアンは香りも味も凝縮されたコクがあるけど、薄く切ってあるからいくらでもいただけてしまう。
このチーズは固く、ジロールという器具がないとうまく削れないそうだ。。

 


ワインとチーズ、両方に癖があるからちょうどいいみたい。

 

チーズをひとくち、ワインをひとくち、エンドレスな夜は更けていく・・・。

 

 

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