パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

ライラック 紫丁香花(ムラサキハシドイ)Syringa vulgaris

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ライラック、リラとも云う。
淡いピンクの十字の花が円錐形にびっしりとついている。

ライラックは、昭和40年代の少女マンガの花だ。

目に星をキラキラさせたフランス人形のような主人公はその洋館の主(あるじ)。

お紅茶(紅茶ではなく、お紅茶)とビスケットをいただく「朝の間」には、庭から切ったばかりのライラックがどっさりと活けられて、愛犬の白いスピッツ(かなにか)が足元にいる

・・・てなイメージ。

萩尾望都とか?ゴールデンライラックと言うマンガもあったっけ。

 

本来ヨーロッパ原産のライラックは、雨の少ない、乾いた冷涼地が好き。
なので関東ではあまりよく育たないというが、大人になってこの紫のライラックを庭に植えたところ思いのほかよく育ち、5月の終わりには満開になった。

移植を嫌うので、引っ越した時にそのままにしてきたが・・・。

 

 

 

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香りの特徴は甘い粉っぽいHeliotropine(ヘリオトロピン)やアニス、シンナミック。調合香料ではTerpineol(ターピネオール)などを入れて作る。白い花は爽やかなグリーン感があり、紫のほうが甘くパウダリー感がある。

天然香料は採油されていない。調合してリラベースを作る。

 

 

 

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