文化の伝承などと小難しいほどのことではないのだが、
ときどき人に、「結構ものしりじゃん~」と言われることがある。
ブログに書いているプチうんちくや、豆知識。
でもこれは、きっとみんなも小さい頃に聞いたことばかりだと思う。
昔は家庭で親から子へ、教えるわけでなく自然と学んでいったことがたくさんあったはずだ。
日常の生活の中で、そして行事のたびにお手伝いをして、見よう見まねや口伝で身についたものである。
たとえば年末。
暮れの大掃除はいつ、松飾りはいつ、おもちはいつお米屋さんから届くかなど、毎年繰り返され、そのときどきに話題にでるから理由がわかる。
お正月を前にした華やいだ雰囲気の中、母親の後ろについて歩き、おせちを作る端からつまみぐいしながら、田作りや黒まめの意味を聞いたりしたものである。
その場面にならないと、出てこない話というのがたくさんあるものだ。
本で調べようとしても、その調べるターゲットというものは、やっぱり自分の体験や知識の中にあるものから発しているものだから、まったく考え付かないものは調べることもない。
子供というものは、聞いているときは右から左。
でも、大人になってから若い人や子供たちに同じように話すとき、きっと想い出しながら話す、そうするとさらに記憶が確かになるのに違いない。
今、私もこうして文章にして書くとき、季節季節でいろいろなことが思い浮かぶ。
それは懐かしく楽しい作業だ。
今は家族で行事をすることが少なくなってしまったので、そうした伝承がすたれてしまうのがとてもさびしい。
百聞は一見に如かずというが、文章で伝えられることはとっても少ない。
祖父母のやさしさ、父親のたくましさ、母親のぬくもりとともにそうした文化は伝えられていくのだと思う。
さとり「与一や~、今年も暮れていくねえ・・・。」
よいち「へい、さとりさまもまたひとつ年をお取りになって~w」
さとり「正月にはみんな平等に年をとるんだよ!」
よいち「新年で年を数えのは、昭和(初期)の女って感じでやす~w」