パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

牙を持つ普賢象(ふげんぞう) 八重桜 新宿御苑

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普賢象桜(ふげんぞうざくら)というのは、雄蕊が2本長く、普賢菩薩が乗る象の
牙か鼻のように見えることに由来するそうだ。

 

この長い雄蕊を、象の牙と例えもあれば、鼻という説もある。
よくもまあ、こんな名前を考えたと感心する。

この長い蕊は「一葉(いちよう)」という桜にもあって、よく似ている。
私には花を見ただけではわからないので、木に書いてある名札でそれと知る。


しかし、写真を後で整理するときに迷うこともある。
そのため、名札を間にはさみながら撮ったりする。


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この桜は今日発見した。

「梅護寺数珠掛桜(ばいごじじゅずかけざくら)」という。
菊の花の様で、毬(まり)の様で、小ぶりで、数珠つなぎになっている。
なるほど、の名前。
匂いはほとんどない。

本当に、桜ってたくさんあるんだ。

 

というわけで調べてみた。

新宿御苑には66種類の桜が約1500本あるそうだ。

勝木俊雄氏の調査による)

桜にそんなに種類があるなんて、びっくりだ~。

私が確認したのは、19種類なので、まだまだ知らない桜がある。
奥が深い・・・。
来年の春の楽しみにしようと思う。

 

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新宿御苑はたくさんの花があって、桜に限らず、
ひとつづつ香りを嗅いで歩くのだが、いつも行き当たりばったり。

どちらかというと、「あれ面白そうな~」という感覚で、
計画性がない。

歩くルートも決まっておらず、遠目に見た花から花へと
次々に興味の対象が移ってしまう。

 

でも、いい匂いのする同じオオシマザクラでも、個体によってちょっとづつ匂いが違う。

だから、どの木がどんな匂いだったかとか、昨年の記憶と比較するためにも、
「ちゃんと花と香りの地図帳をノートしようと思うのだが・・・つけておくべきだった~」と、毎年反省するのだった。

 

 

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