パルファン サトリの香り紀行

調香師大沢さとりが写真でつづる photo essay

リンデンバウム,セイヨウシナノキ,Tilia ×europaea

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菩提樹」と言えば、お釈迦さまがさとりを開いたということで有名だが、それはインド菩提樹でこの花とは別物。

これは、シューベルトが作曲した「冬の旅」の中に歌われる「菩提樹」/Der Lindenbaum、この木である。

 
若者のせつない思い出と、ざわめく胸の内が語られている。
 
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新宿御苑の入り口付近を歩いていた、まだ春浅く、若葉が開く頃。
芽吹き始めた並木のらかな緑がとても美しく、見たことあるようだけど何の木だろうと思って眺めていた。

 

そして5月の終わりから白い花が少しづつ咲き始めた。

木の名札にはセイヨウシナノキと書いてある。

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2009年にパリのリンデンについて書いている。

パリには街中にたくさんのリンデンが植えられていて、ティリアの由来でもある「テュルリー公園」はこのリンデンがずうっと並木道になっている。

パリではカフェにいても、歩いていても、とにかく甘い匂いでくらくらする。それがまた、乾いた初夏の空気には心地よいのだ。

今年もまたこのリンデンの季節にパリに行くので鑑賞して来たいと思う。

 

ここのセイヨウシナノキは、パリのものとは葉の象が違い、花の香りもやや薄いようだ。

植える場所によって違ってくるのかもしれない。
 

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