新宿御苑の枇杷の木
新宿御苑には、りっぱな枇杷(びわ)の木が何本もあって、ちょうど花が香っていた。毎年、同じことを書いているようだが、何回会っても新鮮だ。
今朝も、新宿御苑に行ってきた~。
実は、昨日新宿御苑のパスポートを買ったのだ。うれし~。
1年間何回でも入ってもいいの。
よく行くからずっとパスを欲しかったのだけど、
写真が必要だったり、用意していくと発売休止期間(桜の時期と紅葉の時期)だったり、フランスから帰って来てからにしよう・・・とか、タイミングが合わなくてなかなか買えなかったのであった。
枇杷の実ができるまで
さて昔、「びわの木は泣くから、庭に植えるのはよくない」と母が言っていたので、家にはなかったのだけれど、そんな言い伝えは本当にあるのだろうか?
琵琶法師のいわれからきてるのかも。未確認情報。
種が大きいので、果実を食べた後、庭の隅にちょっと植えてみたりもしたけれど、育ったことはない。
桃栗三年柿八年、枇杷は早くて十三年と言うそうだ。
だから、私がびわの花を見たのは大人になってからだ。
12月から1月にかけて咲く。
遠目にはとっても地味な花だけど、よーく見ると白い一重の花が房なりについて可愛いうえ、萼(がく)のところがモケモケとしていて面白い。
大きな葉も見ごたえがあるし、籠にざっくり活けてもいい。
枇杷の香気成分
香りもある。
甘い、粉っぽい匂いは、桜モチのクマリンとか、ヘリピンとか、アニシルアセテートみたい。
実の匂いとはずいぶん違う。
びわの実は、フルーティグリーンで、カントキサールの匂いがする。
この小さいびわの木は、とても姿がいいし、芝生に落ちた影がなんとものどかでいいなあ。
ドコモビルと一緒に。
この木は花が低い所にあるので、匂いをかぎやすい。
一部はもう、花は散ってしまい、茶色くなっている。
ちいさなびわの実が中心にできつつある。
このモケモケの毛が、だんだんと実がふくらむにつれて、密度が薄くなり、つるつるした肌にはえる短いうぶげのようになるんだなー。
実のおへそのところに、このモケモケの名残りがそう言えばあるもんね。
枇杷の実は、5月から6月頃にかけて。
一年中ハウスものが出回っている、最近の果物事情の中でも、びわはやっぱり時期が限定されて季節感があるほうだ。
この写真は、去年の5月カンヌの住宅街をぶらぶらしていて撮影したもの。
中国の原産だし、日本的な果物だと思っていたので、フランスにも、びわが植栽されているとは知らなかった。
▶ 植物事典 バラ科 ナシ亜科 ビワ属 英名 loquat 学名 Eriobotrya japonica