パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

ビワの木の寿命 Eriobotrya japonica

新宿御苑の枇杷の大木が倒れた

ビワの大木、力尽きる

心の中で悲鳴を上げた。

 

初夏にはたくさんの実をつけていた大きなビワの木。
高さ10M以上はあったと思う。
今朝新宿御苑に行ったら、倒れていた。
もしかしたら、雪の重みで傷んでしまったのかもしれない。

 

先週行ったときは気が付かなかった。
立っていたときは堂々とした大きな木だったのに、倒木になって、心なしか小さくなってしまったような感じである。

 


園内にはいくつも折れた樹木があって、なじみのある木が折れていると哀しくなる。

 

枇杷の木の根

思いのほか根が浅いような感じ。
もちろん、真ん中のは途中で根が折れてしまったのだろうけど、木質が柔らかいように見える。

 

枇杷の木

 

上は、たくさんの実をつけていたおととしのこのビワの木。
カラスもたくさんやってきていた。


去年はなぜだかちょっとしか実がならなかったけど、弱っていたのかも。

 

そうだ、2011年は大震災だったから、初夏に花芽がつかず、年越しの2012年は不作だったんだな。

新宿御苑の藤の花もそうだ。

 

 

せっかく咲いた花も、木が倒れては枯れてしまう。

倒れたビワの花を惜しんで、香りをかいでみた。
いつもの強いパウダリーのビワの花の香りが、今日はなんだか淡く感じた。

 

新宿御苑の枇杷の木

 

このそばには小さいびわの木が2本ほどはえているし、次世代に席を譲ったということなのかなあ。

 

冬の枇杷の花

枇杷の花。バニラやヘリオトロープのような甘い、パウダリーな香りだ。

 

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