風光明媚な南仏の田舎町ヴァルボン。
名前の vallbonneの由来 は 「美しい谷(pretty valley)」から来ているそうだ。
ここは内陸でカンヌよりは高地だけれど、後ろにはグルドンのある高い山があり、西側のグラースやムージャンよりは低いようだから、谷といえば谷。
ヴァルボンにある古い教会。
中に入ると、今日はこれから結婚式があるみたい。
椅子は花で飾られ、祭壇のそばでは歌のリハーサルが行われている。
暗い室内には小さな窓から光が射しこんでいる。
アーチ型に明るく浮かぶ右横の出口から外へ出る。
Porte des convers (The Lay brothers' door)
聖職者用の門とは別に、この出口は労働修士(宗教に帰依した民人)のためにあるようだ。
ここから教会の外へ出て、向かいの棟に行く。
ここにはヴァルボン村の歴史博物館がある。
「Musee du Patrioine"Le Vueyx Valbonne"」
ミュゼに入ると、石造りの家の一階はひんやりしていたが、階段を上っていくにつれ暑い。
最上階の展示室は、日盛りの屋根が焼けて、熱がこもってむっとする。
土曜日というのにあまり人が来ないようだ。
博物館の案内の人が歓迎してとても熱心に説明をしてくれる。
その間にも汗がダラダラと出る。
グラースに近く、昔はこのあたりも香料を生産していた。
丸いバラの香料を入れるブリキの缶には、80年たった今でも香りが残っている。
靴の製造もまた盛んだったそうである。
革産業と香料産業は密接につながっているから当然と言えば当然だ。
また、ここでは羊を飼い、ウールをとっていた。
毛織物と一緒に、牧羊犬がつけていたと思われる針のついた首輪なども陳列されていた。
ひと部屋の展示室だけど盛りだくさんのとても面白い博物館。
この下の階には、昔の民家の居間を再現した部屋もあり当時の生活がわかる。
近くに行くことがあれば寄ってみて。