ブランド紹介 コティ
コティは調香師としての訓練を受けていないにもかかわらず、独創的な香水を次々と生み出しました。というより、受けていないからこそ、枠にはまらず、斬新なアイデアを実現できたのでしょう。
1904年、ル・ジャック・ミノーというバラの香りをデパートに売り込みに行きますが相手にされず、怒ったコティが香水を正面玄関でばら撒いたところ、集まった人たちが「素晴しい香水ね」といって群がり、デパートでは仕入れざるを得なくなった、というのは有名なエピソードです。
当時の香水は薬瓶のようなものに入っており、容器に惹かれて香水を買う客がいるとは誰も考えていませんでした。
1906年、コティは有名な宝飾師であるラリックに、バカラボトルにつけるラベルの製作を依頼しました。ラリックははじめそれを拒みましたが、のちに香水瓶の製作も合わせてすることになり、以後、コティとラリックは協力して素晴しい香水と瓶を次々と発売していきます。「香水は鏡台の上に置かれたときから、匂い立たねばならぬ」というのはコティの言葉です。
※写真は所蔵品から
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