パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

コートダジュール 紺碧海岸 Côte d'Azur

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コートダジュール、つまり「紺碧の海岸」とはよく言ったものだと思う。
地中海の中で、フランス南部の海岸をさし、英語では、フレンチ・リビエラという。

 

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スイスの厳しい山肌を超えると、緑の丘陵地帯に変り、
かわいらしい赤い屋根が並ぶのが小さく見える。
そして、海が見えてくる。

 

このブルーは、南の海ならではなんだろうな。
どこまでも明るいブルー、絵具の、ウルトラマリン。

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海上ギリギリを飛び、ニース空港へ入る。
そのため、海風の影響で着陸がなかなかできないことも多い。

前回は風向きが悪く、1時間も海上を旋回し続け、
その前はシロッコのせいで飛行機が大揺れに揺れて、
今度こそ絶対落ちると思ったものだ。

今年は「世界調香師会議」のある年で、6月1-4日の会期だが、
香料の町グラースで新しい商品の製造もするので、早めにカンヌに来た。 

約3週間の滞在になる。
(ニース、カンヌ、グラース、ついでにモナコもすごく近い)

 

 

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下の写真、②の上に見える丸い屋根は、
パレ・ド・フェスティバルという建物で、
ちょうど今、カンヌ映画祭の舞台になっている。

世界調香師会議も、フィルムフェスティバルの後に、ここの同じ会場で行われ、
レッドカーペットならぬ、ブルーのカーペットが敷かれる。

 

さて、この会場を境に、右のほうを新市街とよび、左を旧市街と呼ぶ。

右にはクロワゼット通りをはじめ、たくさんのブランドショップが並ぶ。
いかにも高級リゾート地といった様子。 

でも、ちょっと落ち着かないかな。

 

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私が滞在するのは、パレドフェスティバルから左のほう、
①のあたりの旧市街。

9月の滞在中にアップしたブログでも紹介した、
丘の上に古いお城や教会のある、歴史のある町だ。

木村拓哉氏が、カンヌ映画祭に来て「熱海みたいだ」と言ったそうだが、
たぶん、新市街を見て言ったのだと思う。

旧市街は、中世に迷い込んだような素敵な場所だ。

カンヌは今、人も車も多くて、観光客でざわざわしている。
たしかに、場所によってはちょっと田舎っぽいかもしれない・・・。

 

 

 

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