パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

南仏だより-12 アルプス方面へ1 Clary Sage

130710麦畑.jpg

PCWの社長がクラリセージの収穫を見に行くので写真を撮りについてこいという。(あれ?先週はラベンダーとか言ってなかった?)


カメラの腕を見込まれたわけではないが(当たり前)、香料植物の写真を撮りたいと私がつねづね言ってたからその配慮であろう。また、メカニックなものが好きだからということもあったかもしれない。(その理由はあとでわかる)

カンヌから車で2時間ほど山に登ったそれは空が広がる世界。

青い空ともくもくと湧いてくる雲、小麦畑が続き、そこにポツンと取り残されたような納屋。
絵画である。

ここでは芸術的な才能もなにも必要ない。
強い紫外線と圧倒的な景色があり、シャッターさえ押せば美しい写真が撮れてしまう。

これは今日撮った400枚の写真の中から選んだ、私のもっとも愛すべき1枚である。

 

出発地のカンヌの街は朝から快晴で早くもうだるような暑さ。
出発が若干遅れ、途中道に迷い、11時着の約束に1時間も遅れてしまう。

山あいとて電話をするがつながらず、ようやく12時5分に到着すると、農場の社長はランチに行ってしまい、「2時まで帰ってこないよ」と息子が言う。

さすがお仏蘭西

ていうことでじゃーこっちも飯だ、めし!ということでヴィレッジに行くとなぜか街全体がクローズ。
ええーレストランが12時からシエステとは?

仕方なく隣のヴィレッジに行く。

つづく 

 

 

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